ハイパーヨーヨーと聞いて、子供の頃夢中になって遊んだ経験がある方も多いだろう。1997年、玩具メーカーであるバンダイが発売した「ハイパーヨーヨ―」は、それまでのヨーヨーの常識を覆す性能とメンテナンス性によって社会現象を巻き起こした。
またそれにとどまらず、児童漫画雑誌とのタイアップや競技大会などの大規模プロモーションもブームに一役買ったのだ。
今回はそんなハイパーヨーヨーブームを少し振り返ってみたいと思う。

ハイパーヨーヨーの特徴は


性能はモデルによって大きく異なるが、その中で最も衝撃的だったのは、ベアリングを採用したモデルの長い「空転」時間。俗に「スリープ」と呼ばれ、この時間を利用して紐で形を作ったり、紐に引っかけたりして、様々な「技」が繰り出される様子は子供心をくすぐった。
これらの技は「トリック」と呼ばれ、スリープさせた後一定時間地面を走らせる「犬の散歩」や、スリープ中に紐で東京タワーの形を作る「トウキョウタワー」の他、「ループ・ザ・ループ」や「ムーンサルト」など多彩。そのカッコイイ技名と名人による派手なパフォーマンスは、当時の子供たちを夢中にさせたのである。

ハイパーヨーヨーの大規模プロモーション


ハイパーヨーヨーをブームにするために、さまざまなプロモーションも行われていた。
販売戦略としてハイパーヨーヨーと共にタイアップされた漫画、橋口隆志作「超速スピナー」は、「月刊コロコロコミック」の1997年12月号から2000年8月号まで連載され、漫画としての面白さだけでなく、ヨーヨーの技を競い合うバトルシーンを描き、ブームの一端を担った。


またブーム時には、各地でハイパーヨーヨーのイベントや大会が行われ、全国大会まで開かれたことも。そしてワイドショーなどにはヨーヨーの達人である「中村名人」や全国大会入賞者が度々出演していた。

社会現象後も続くヨーヨー人気


日本においてヨーヨーは「スケバン刑事」を始め何度かブームは起きていたものの、どれも長くは続かなかった。しかし、この一時は社会現象化したハイパーヨーヨーブームは、1998年のブーム収束化以降も確実に愛好家が存在し続けている。

この要因として、それまでにはなかったインターネットの登場が挙げられる。世界中のヨーヨー愛好者達が気軽に連絡を取れるようになり、彼らは日々動画配信サイトなどを通じて競い合っているのである。


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