時が経つのは早いもので、今年も残すところあと3ヶ月足らず。暮れゆく季節に想いをはせる余裕もなく、あっという間に大晦日と正月がやってきます。

元日の祝賀ムードも一段落したあたりにやってくるイベントといえば、成人式。毎年、多くの新成人が新たな門出を祝い合っていますが、そんな生涯に一度の式典に、なんと二度も出席した芸能人がいたのをご存知でしょうか? その芸能人の名は安西ひろこ。90年代後半にギャルのカリスマとして、もてはやされたタレントです。

2000年1月10日。20世紀最後の新成人は約164万人だったといいます。芸能界においても、奥菜恵・竹内裕子・ともさかりえなどが大人への仲間入りを果たしたこの日。
安西ひろこも、ラメが織り込まれた紫の振袖に身を包み、報道陣の前に姿を現しました。

「ポスト浜崎あゆみ」全盛期の安西ひろこ


安西がデビューしたのは1996年。グラビアアイドルとして芸能活動を開始しました。はじめに言っておくと、彼女は決して、目が冴えるような美人ではありません。容姿の特徴を一言でいえば、若干ケバめ。色黒茶髪で派手めなメイクがウリという、当時のコギャル文化を象徴するようなスタイルで、少年誌や青年誌のカラーページを飾っていました。

その時流に乗った佇まいがウケたのか、様々なテレビ番組からお声がかかるようになります。
バラエティでは『ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー』『マジカル頭脳パワー!!』、ドラマではキムタク主演の『ギフト』、TOKIOの長瀬主演の『Days』などに起用されるマルチタレントとして台頭。
一部メディアからは「ポスト浜崎あゆみ」などと称されていたのだから、その勢いたるや相当なものだったことが分かるというものでしょう。

「20歳になったらお酒を飲んでみたい」と発言


そんな人気絶頂のときに成人を迎えたとあって、16年前の1月10日には、晴れ着に身を包んだ安西のコメントを求め、報道陣が集まりました。通例どおり「新成人としての抱負」を問われた彼女は、「車の免許をとる。バラエティ以外に歌も演技も頑張りたい」と発言。また、2月9日の誕生日を前に「20歳になったらお酒を飲んでみたい」とも語っていました。

地元では有名だった"サバ読み"


しかしほどなくして、安西の年齢詐称はすっぱ抜かれます。写真週刊誌の報道により、1年前にも成人式に参加していたことが発覚したのです。
誕生年は1980年ではなく1979年。地元の知り合いの間でこのサバ読みは有名だったらしく、雑誌記者のインタビューを受けた友人によると「晴れ着姿の彼女を見て、みんなで笑っていました」といいます。

つまり、1月10日のあの時、既に20歳なのに「20歳になったら…」と堂々と嘘を言っていたことになります。とはいえ、1歳程度のサバ読みならば、芸能界ではよくあること。大したことはないと、マスコミも世間もそこまで騒ぎませんでした。

最近、芸能界に復帰した安西ひろこ


けれどもこの報道以降、妙な憑き物でも付いたのか、安西に関するスキャンダルが次々と明らかになります。
過去にお見合いパブでバイトしていたことが報道され、2001年にはCHEMISTRYの川畑要との熱愛も判明。さらには同年、メニエール病とパニック障害を発症してドラマ『スタアの恋』で倒れるなど、何かと世間を騒がせます。
そこからしばらくは芸能界から遠ざかっていたものの、最近、ひっそりと復帰を果たしたのだとか。今後の活動を見守っていきたいものです。
(こじへい)

※イメージ画像はamazonよりバルドーの告白