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思わずクスクス、楽しくなる「貧乏神神社」

ちょっと欽ちゃん似のご神体。なんとも貧相で、いかにも「貧乏神」です。

先日、ダンナの家族と一緒に長野県飯田市を訪ねたとき、地図中のこんな奇妙な名前に、目がとまった。
「貧乏神神社」

実は以前、Bit記事で、亀戸にある分社を紹介しているのだが、ここはその本社のよう。システムなどは過去の記事に詳しいが、とにかくこのユニークな名前からして、一見の価値はありそうだと、足を運んでみた。

まずギョッとしたのは、参道の両脇に掲げられた無数の旗。いずれにも「貧乏神神社」とあり、入り口には「入場料100円」とある。
参拝料でなく、「入場料」。遊園地かイベント会場かよっ!? にわかに不安になったが、もう遅い。
掘っ立て小屋のようなものが現れ、中にいたのは、作務衣のようなものを着た満面の笑みのおじさんだ。祭主らしい。
もう引き返せない……。

入場料を払うと、祭主の話が始まった。
「ご利益を下さる神様なんてのは、いない。ご利益は、神前で誓い、自分で勝ち取るもの」といった内容で、プラス思考をすすめる、至極真っ当な内容だ。どちらかというと、祭主というより、ビジネス書・啓蒙書の著者の話、あるいは自己啓発セミナーのようでもある。
一緒に訪ねた義母は、祭主の話にいちいち感心しては、「そうですわよねぇ〜、ホント、その通りですわよね〜」としきりに相槌を打つ。その熱心さが気に入られたのか、途中から祭主に冗談めいた口調で「後継者になってほしいほど」と言われていた。変な盛り上がりである。

さて、肝心の祈願の段となったが、
「ここは『どうか○○ように』と祈るのではない。ちょっと変わった方法で……弱い心を叩いて蹴飛ばすんですよ」
ゾクッと背筋が寒くなった。祭主がさっきから持っている棒が気になる。もしかして、私たち、ぶたれるの? だったら、一目散に逃げよう。でも、逆に、祭主をぶてってことか? それなら、考えないこともないが……。

頭の中で、いろんな妄想が駆け巡ったが、これは全くの誤解だった。
「貧乏神出ていけ! 出ていけ! 出ていけ!」と木柱の上部を棒で3回叩く+木柱の下部を3回蹴る+豆を的に向かって投げつけるという儀式である。
本気でホッとした。
恥じらいながらも、木柱をおもいきり叩き、蹴り、豆を投げつけ、心の中でクスクス……。普段、上品に「オホホ」とか言ってる義母が、超真剣に木柱を叩いたり蹴ったりする不思議な光景を初めて目の当たりにし、またしてもクスクス……。
これこそが「ストレス解消」「元気の出る」効果なのかもしれないな、と思った。

売店には、打ち出の小槌やお守り、祭主自身が歌うCD(1200円)など、気になるものがゴロゴロ。
ご本尊の「貧乏神さま」のまわりには、お礼参りの札もたくさん張られていた。リピーターが多いというのも、このユニークさに惹かれてのことだろうか。

最初は腰がひけていたのに、いつの間にか楽しい気分にさせられていた「貧乏神神社」。ここは単なる神社というよりも、訪れた人たちにワクワク、クスクスをくれるアトラクションなのかもしれない。
(田幸和歌子)

2006年8月25日 00時00分

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