新潟には「イタリアン」なる名物があると聞く。
おもにカフェテリア形式の店で食べられるファーストフードで、新潟には広く定着しているというが、コレ、名前から想像される「スパゲティ」ではない。
なんとソース焼きそばにミートソースなど、主に洋風ソースをかけたものだという。ちなみに、ホワイトソースをかけても、中華であるマーボー豆腐をかけても、やっぱり「イタリアン」らしい。
ほとんど無法地帯のような食べ物だが、以前、テレビで取り上げられていたとき、地元の人たちは「え? 新潟にしかないんですか? ウソー!」などと、ひどくビックリしていた。
ソースONソースなわけだから、イメージとしては、高校生などの食欲ガッツな世代が好みそうだが、おばちゃんも、おばあちゃんまでも、ごくフツウに食べている姿は衝撃だった。
で、肝心の味はどんななのか。実際にまねて作って食べてみた。
一般的には、モヤシを炒めて、ソース焼きそばを作り、そこにソースをかけるだけのよう。市販のソース焼きそばを作り、そこに同じく市販の缶のミートソース、ホワイトソースをそれぞれあたため、ぶっかけるというシンプルな方法で食べてみた。
見た感じ、茶色いソース麺の上に真っ赤なソース、白いソースという組み合わせは、なにか間違えちゃったようでもある。
だが、実際に食べてみると、これが意外と、イケるのだ。
ミートソースのほうは、何の違和感もなく、ソースとミートソースがまじりあう。心配していたホワイトソースも、しょっぱさとまろやかさが溶けあって、面白い組み合わせだった。
思えば、ソースって、カレーなどにかけてもうまいし、ケチャップと混ぜたソースもうまい、さらにマヨネーズを加えてもイケる、誰にでも合わせられる「協調性の持ち主」なのではないか。
もともと様々な野菜から作られているだけに、濃い味のわりに、意外にクセがなく、誰とでもしっくりくる。「アイツ、暑苦しいヤツだけど、けっこういいヤツなんだよなあ」とか言われる、そんなタイプか。…
