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うなる爆音、チェンソーアートの世界

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太い丸太が、どんどんチェンソーで削られ、クマになっていく。会場になった「道の駅 龍游」では、村のアーティストらの手による、特産の木材を使用した家具やクラフト作品などを展示・販売する「G・WORKS」も併設。

太い丸太を、チェンソーが音をたてて「削る」。
チェンソーだけで作品を作り上げる、それがチェンソーアートだ。

このチェンソーアート、アメリカなどを中心に人気の、一種のパフォーマンスなのだが、その世界チャンピオンが日本にいる。
城所ケイジさん。約10年前にアメリカ人のパフォーマンスを見たのがきっかけでこの世界に。2006年チェンソーアート世界大会チャンピオンである。このほかにも数々の世界大会での優勝経験をもっている。

その世界一のワザを、目の前で見せてもらった。城所さんの地元でもある和歌山県龍神村、「道の駅 龍游」の駐車場に特設ブースが登場、その中央にあるのは「100キロある」という、ぶっといスギの丸太。
ロックが大音量で流れ始め、チェンソーを手にした城所さんが登場。
チェンソーを高く掲げ、始動。

大きめのチェンソーを両手でガッシリ持ち、丸太に挑む。削りくずが青空高く舞いあがる。
ただの太い丸太が、みるみるうちになにかの「かたち」に変化していく。
開始7分ほどで、荒削り終了。モチーフは「クマ」だ。ここで、少し小ぶりなものにチェンソーチェンジ。開始20分でさらに小さいものにチェンジ。時間とともに細かい仕上げに移行していくわけだ。

45分後、見事なクマのチェンソー彫りが完成、毛並みや細部まで丁寧に彫刻されていて、とてもチェンソーだけで仕上げたものだとは思えない。さすがチャンピオン。
「生活の中に木のあるくらしというのを、思い起こしてもらおうと思うんです」
と、城所さんはチェンソーアートの意義を語る。作品は、インテリアはもちろん、庭や玄関先のエクステリアにもピッタリだとのこと。
「月日がたつにつれ、そこに草が生えたりして、とてもいい風合いになるんですよ。10年ぐらいたってさすがに痛んできたら、また新しいものを購入していただければ(笑)」

チェンソーアートには、ある程度柔らかい木材が適しているそうで、それにはここ和歌山の杉がピッタリだという。しかも、「いわゆる不要材の利用にということになるんです。木目などが建築材にむかないものなどが、逆に『味のある』ものになるんです」とのこと。
作品のモチーフは、丸太を見てから考えることと、モチーフに合わせて選ぶ場合とあるそうだが、
「海外の場合だととくに、モチーフも仁王像や龍など、海外ウケのいいものを選びますね」
そして、中心が赤黒く、その周囲が白っぽい杉の特徴をうまくいかすのもまた、腕のみせどころとのことだ。今回のクマも、ちょうど顔面のところが色の濃い部分になるように作られている。

チェンソーを持たせてもらうと、ずっしりと重く、ちょっとテンションあがる。今後、気軽にできる体験もどんどん取り入れていくそうだが、これで丸太削ったら、気持ちよさそう。ストレス発散の新しいかたちになったりするかもしれない。
(太田サトル)

2006年11月11日 00時00分

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