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「サイエンスカフェ」って何?

(写真上から)
写真は神保町の三省堂書店神田本店。
参加者には国立極地研究所から南極の資料が配られました。
先生の話の途中、「南極の氷」が参加者に配られるという嬉しいプレゼントも

ここ数年新聞などのマスコミ報道やネットで目にするようになった「サイエンスカフェ」。カフェで集まって編み物をする「ニットカフェ」の科学版? と思われる方もいるかもしれないが、それはちょっと違う。
「サイエンスカフェ」は「サイエンスカフェ」という特殊なカフェがあるのではなく、科学の専門家と一般の人々が喫茶店など身近な場所でコーヒーやワインなどを片手に科学の話題について気軽に対等に語り合うという試みのこと。今までの講演会やシンポジウムと違って双方が対等な立場で話ができるというのが特徴だ。
その起こりは1998年のイギリス北部の工業都市リーズといわれ、その後ヨーロッパを中心にアメリカ、カナダ、インド、オーストラリアなど世界各地に拡がり、日本では2004年の後半からスタートしたようだ。

科学に関わる仕事をしていない限り、科学者の話を間近で聞けるということはまずない。科学オンチの私でもどれだけ理解できるのか、ということで、さっそく「サイエンスカフェ」に参加をしてみることにした。

今回参加することにしたのは三省堂書店神田本店で行っている「三省堂サイエンスカフェ」。本屋さんの中にある喫茶店で行われるというのがちょっと敷居が低くていい感じだ。そして何よりもテーマが「南極と北極の氷から見た地球環境変動」という今最もホットな話題というのに惹かれた。参加費は500円で1ドリンクつき。飲み物代だけで貴重なお話が聞けてしまうのも魅力的だ。

三省堂サイエンスカフェ事務局の新田さんにサイエンスカフェ参加前にお話をうかがった。
「当社で定期的にサイエンスカフェを開催するようになったのは2005年の12月からです。書店というのは森羅万象、あらゆるものを出版物として扱っています。今までもそれらの書籍に関する催しは書店内で行ってきました。文芸ものであれば作者のサイン会やトークショー、タレントさんの本や写真集であれば握手会といった具合です。でも自然科学や基礎科学といったカタい分野の方はよく考えてみると何もなかったんですね。それで、自然科学分野ではサイエンスカフェというのはいいんじゃないか、と。幸い当店には店内に喫茶店もありますしね」

三省堂サイエンスカフェでは科学者と参加者のコミュニケーションが取りやすいように、と参加者の定員は25名ほどに設定しているそうだ。

「参加者は本当に老若男女、色々です。アンケートで文系、理系をお尋ねしているんですが、これもほぼ半々です。だいたい30分ほど講師の方が話をされてその後の40〜50分は参加者の方々とのやりとりです。後半になるにつれ、みなさん活発にお話をなさいます。先生方は自分の研究を知ってもらいたい、という気持ちが強いせいか、話が長くなりがちなんですが、それをどううまく参加者の方とのディスカッションに持っていくかがこちら側、いわゆる司会者や主催者の腕の見せどころですね」と新田さん。

そしていよいよ読売新聞科学部の保坂直紀氏の司会のもと、サイエンスカフェがスタート。今日のテーマは「南極と北極の氷から見た地球環境変動」。講師は南極越冬隊員の経験もある国立極地研究所気水圏研究グループ東久美子准教授。将来の気候や環境を予測するために必要な過去の地球環境の変化が何千メートルもの厚さに体積した極地の氷にあるという話は科学オンチの私ですらあっという間に引き込まれてしまった。
細かいデータのお話や分析結果の細かい部分は確かに私には難しいけれど、それでも参加者の方々の質問や司会の保坂氏の論点の整理などで「ああっ、そういう意味か」と少しずつ謎解きができる場面も。

「この100年はこれまで地球が経験したことがないよう急激な変化を体験している時代」、「今後は小さなことでもどんなことがきっかけで何が起こるかわからない」という東先生の言葉は印象的だった。

そうこうするうちにあっという間に予定時間の70分は過ぎてしまった。
私たちはすぐに結論や結果を求めたがるけれど、自然は複雑でデリケート。人間にはまだまだ分からないことがたくさんある。サイエンスカフェは普通に生活していると気がつかないことを教えてくれる場かもしれません。

次回の三省堂サイエンスカフェは今月4月21日(土)に京都で開催。
これは京都での記念すべき第一回サイエンスカフェとのこと。テーマは「京都のおいしさを科学する」(講師:京都大学 伏木亨教授 4月21日要事前予約)と京都ならではのもの。また、この他にも各地で色々なサイエンスカフェが開かれているのでみなさんも一度足を運ばれてはいかが?
(こや)

「三省堂サイエンスカフェ」ページ*三省堂書店HP内

2007年4月12日 00時00分

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