巷のB級ニュース“小”ネタを毎日配信!

0

9・11テロ犠牲者追悼「灯籠流し」に参加してきた

(上)灯籠にメッセージを書く人。
(中)各宗派からの代表者。
(下)広島在住歌手のパフォーマンス

9月11日夕刻、2001年に起きた米中枢同時テロで最大の犠牲者を出した、ニューヨーク(NY)世界貿易センター跡地を臨むハドソン川桟橋ピア40で行われる、「9・11テロ犠牲者追悼『灯籠流し』」に参加してきた。

このセレモニーは、NY本願寺仏教会の主催、在NY邦人NPO団体「NY de Volunteer」の協力で毎年行われ、今年で5回目を迎える。

灯籠流しは、もともと故人を偲ぶお盆の行事として日本各地で馴染みがあったが、原爆被災地である広島では、犠牲者を追悼すると共に、平和への祈りの象徴としても行われている。
広島とのゆかりが深いNY本願寺仏教会ではそれに倣い、9・11テロ犠牲者追悼として、毎年灯籠流しを行うようになったそうだ。

仏教会主催と言っても仏事を行うのではなく、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、ヒンドゥー教、神道といったほとんどの宗教の代表者が、それぞれの宗派による祈祷を行い、パフォーマンスも献じられるので、むしろ宗教、無宗教を越えた、超スーパー追悼セレモニーになっている。
ブルームバーグ市長からのメッセージも寄せられ、様々な人が平和への思いを伝えた。中でも犠牲者の家族の方のスピーチは感動的で、大きな拍手がわき起こっていた。

すこしカタい話をすると、テロとの戦いの象徴にされたNY世界貿易センター跡地、いわゆる「グラウンド・ゼロ」は、いつのまにか世界を悪者と善者に二分し、正義なき戦いと言われるイラク戦争へ突入する起点となってしまった。
あれから6年経った今の世界情勢の不安定さを見るにつけ、アメリカ人はもとより、犠牲者の家族の方も、そのことに困惑を隠せないでいるようだ。

そんな折、犠牲者の魂と残された全ての人の心の平安を願う日本の伝統的文化行事「灯籠流し」は、人々の心に強く響いたようだ。年々参加者が増え大きなセレモニーになってきている。

そして暗くなった頃、そこに集まった人達のメッセージが書かかれた灯籠がハドソン川に流される。

NYでは環境問題が「非常」に厳しい上、ハドソン川はほとんど海と言ってもいいくらいで、波があるが流れはない。そのため灯籠は浮きに載せ、ハドソン川の上に浮かべ、繋いだひもをカヤックで引いて流し、その後回収している。
日本のとは少し事情が違うが、それでも川面に映るちらちらと揺れる灯籠の灯りが、日本の灯籠流しの風情を偲ばせてくれていた。

近頃は勇ましい世界貢献が問われているけれど、今年も広島から来られた歌手の山村貴子さんの歌「灯籠流し」に聞きほれるアメリカ人の顔を眺めていると、「平和ボケと言われる日本のココロ的伝統文化ででも、平和貢献できるんじゃない」とか思うのだった。
(チン・ぺーペー)

2007年9月16日 00時00分

コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!

注目の商品