先日タイに行ってきた。タイと言えば、「トムヤムクン」に代表される酸っぱくて辛い料理の数々。そしてそんな料理によく合うのは、やっぱりビール! 寒い日本を離れ、ここぞとばかり飲みまくっていた私だったが、旅の最後に思いがけず遭遇したもの……、それが“禁酒デー”だった。
実はタイには年に何回か禁酒デーがある。まず仏教の祝日。これは国民の約95%が仏教徒であるタイならでは。そしてもうひとつ、今回の禁酒の理由でもあった「選挙」。折しも、旅の最終日だった3月2日は上院選挙の日。なんと選挙の前日18時から当日24時までの間は、公共の場所での飲酒や酒の販売が法律で禁止されているというではないか。現地でそれを知ったときの私の衝撃ったら!
とはいえ、お酒を一滴も口にできないわけではなく、ホテルの部屋でミニバーなどのお酒を飲むぶんにはOKだという。とりあえず発売禁止前にコンビニで大量にビールを買い込みつつも、その時点では、
「そうはいっても、結構どこでも飲めるんじゃないの?」
なんて淡い期待を抱いていた。
ところが……。想像以上に状況はキビシかった。バンコクのあるレストランでは、アルコール付きの通常のドリンクメニューを渡されたので「もしや?」と思い、さりげなくビールを頼んでみると、
「今日はアルコールは出せません」
とカあっさりオーダー拒否。そもそも現地では、この日にアルコールを頼む人自体が珍しいのか、
「マネージャーに確認してきます」
と怪訝そうな顔で応対されたことも。結果は当然バツ。なかには「アルコールは出さない」と貼り紙をしている店もあり、コンビニのお酒コーナーも紙で目隠しされていた。まあ実際には、こっそり酒を出している店も探せばあるらしいが、基本的に禁酒はかなり徹底されている様子。ちなみにタイでは普段でもアルコールの販売時間が決められており、11時〜14時と17時〜24時のみ。
タイで働く日本人の方に話をきいてみると、
「やっぱり前日にお酒を飲みすぎて、選挙に行けなくなると困るというのが理由ですね。…
