5年ほど前、自分の周囲には“結婚ラッシュ”が巻き起こっていました。そして、今到来しているのは“妊娠ラッシュ”ならびに“出産ラッシュ”。
自然な流れですよね。
そういや、マツコ・デラックスがこんな事を言ってたっけ……。
「結婚適齢期は上がった現代だけど、女性の体は変わってないのよ」
確かに。だからこそというわけではないが、新しい命を授かった母親の体は貴重に思えてしまいます。いや、昔から大事な存在なのですが。いたわるのは言うまでもない。
ただ、こんな時代だからこそというか……。いずれにせよ、周囲のサポートが大事になってきますよね!

そこで、このサービスに注目。日本交通が妊婦さん(同社の営業区域内限定)に向け提供する送迎サービス「陣痛タクシー」が、密かな話題を呼んでいるようです。
では、そのサービス内容について。まず、事前に「お迎え場所(自宅や帰省先など)」、「掛かりつけ医院」、「出産予定日」を登録します。そして、妊婦さんに陣痛が起こったとしましょう。
そしたら、登録電話番号から指定の電話番号へ連絡してください。すると、24時間体勢でタクシーが迎えに来てくれますよ!
そこからは、事前の登録情報が生きてくる。全てを察した運転手さんが女性を病院まで送り届けてくれます。もちろん、道案内は全く不要。だって、会話どころの状況じゃないですからね……。
「一般的なタクシー会社に配車依頼をすると、陣痛時のタクシー利用はお断りをされるケースが多いです。
結果、救急車を呼ぶケースが多く発生しておりました。そんな状況を改善すべく、また24時間利用できる交通機関として少しでも社会貢献をすべく、『陣痛タクシー』サービスを開始いたしました」(担当者)

このサービス、メリットがいくつもあると思うのです。まず、専用回線を用意したことで、緊急時でも即座に連絡をとることができる。もちろん、妊婦さんへ優先的に配車してくれます。
また派遣される全乗務員が、助産師さんによる講習(「妊産婦搬送時の注意事項と対応」)を受けているという点もうれしい。「安全・迅速に送迎する」、「『妊婦さんを励ます』などのコミュニケーションをとる」、「万が一の際は、乗務員が掛かりつけ医院に連絡して医師の指示を仰ぐ」といった項目を心がけてくれるそうですよ。

しかも、陣痛が起こった時だけじゃない。検診や産後の通院等における利用も可能なサービスになっています。

そんな「陣痛タクシー」には、多くの反響が寄せられました。「いざという時に安心」、「救急車だと近所迷惑が心配だが、陣痛タクシーにはそういった気遣いがいらない」などなど……。
「また、このサービスによって陣痛による救急車の出動(都内)が激減したそうです。救急車を必要としている他の方へ出動しやすくなり、東京消防庁から感謝状をいただきました」(担当者)

救急車出動が激減したということは、「陣痛タクシー」利用者が激増しているという証でもある。
2012年5月にスタートしたというこのサービス、わずか1年半(2013年11月現在)で登録件数は3万を超え、陣痛タクシーの配車(実際の利用)は1万件超えを果たしているようです。これは都内の妊婦さんの約1/6(約20%)が登録、約6%の方が利用したことに値するみたいですよ!

とにかく、システム全てが妊婦さんに優しいじゃないですか。運転手さんは勉強済みだし、体調や行き先を察してくれるし、いつでも迎えに来てくれるし。
スムーズに事が進み、元気な赤ちゃんを授かる光景が目に浮かびます!
(寺西ジャジューカ)