先月、『150円で関東一周できます』というニュースを見てはじめて知った! のですが、ホントに150円で可能なの? そんな素朴な疑問をかかえて、そのカラクリを、日本旅行作家協会理事の野田さんに詳しく聞いてみましたよ。

「まず、150円旅行を可能にしたJRの大都市近郊区間内特例とは、東京や大阪、福岡などの大都市周辺に設定されている区間内なら、どんなに遠くまで行っても同じ金額という制度。
大都市ならではの特例で、大都市近郊区間の乗車券では、その区間内においては、乗車券の券面に表示された経路にかかわらず、同区間内の他の経路を選択して乗車することが認められているので、最も安い経路の乗車券で一筆書きの大回りルートが楽しめます」と、野田さん。
鉄道マニアの間では、「大回りルート」もしくは「大回り乗車」と呼ばれ、なるべく長時間乗れるということで鉄道マニアでも時間のある学生中心に広がっているそう(ただし、同じ駅を二回通ったり、途中下車はできません)。

車窓や駅から眺める風景を楽しみながら、駅弁を車内で食べて旅情気分を味わえる、たった150円の旅。茅ヶ崎までの東海道線の車窓風景や、大船駅から見える観音様、高崎のだるま弁当、ローカルな八高線や両毛線で旅情を楽しんでも良い。
ちなみに関東でいうと、日光、熱海、伊東、韮崎、黒磯、渋川、君津、成田空港、成東までもが区間内。東西南北の広範囲の移動が可能なので、乗車券の有効期限である1日以内に同じルートを通らずに帰ってくることが出来ればOKなのだ。
時刻表片手に工夫すれば、1000円かかるところも実際は150円しかかからないことも。

野田さんいわく、「利用する際に気をつけたいのは、○切符の有効期間は発売当日限り ○同じ駅を2度通ってはいけない ○途中下車はできない ○新幹線・特急は含まれない ○一定時間後は自動改札を通れないので最後は有人改札を通る」こと。
なるほど~、これだけわかってれば安心です。鉄道マニア的なウラワザなのですが、他にもウラワザがないか聞いてみたところ「青春18切符で特急に乗れる区間があります!」とのことだったのですが……とてもそこまで追求できません!!

さておき、各地の駅弁を巡るのもおつですね。
お金のかからない旅に、この秋チャレンジしてみては?
(カシハラ@姐御)

※上記記事は150円のケースを元に紹介させていただきましたが、出発駅・到着駅の選択によっては、関東ではJR山手線の130円(関西では120円も)など150円以下のケースも考えられますことを追って記載させていただきます(2008年10月20日 エキサイト編集部)