13日の金曜日。日本でも不吉な日、というイメージがかなり浸透しているようだけれど、2009年には13日の金曜日が何と3回もある。
これは1998年以来のこと。今年は当たり年なのだ。2月13日の金曜日には、映画『13日の金曜日』のリメイク版も公開される。

そもそも、どうして13日の金曜日は不吉なのか。「キリストが処刑された日」と思っている人が多いようだが、それはどうも違うらしい。処刑日が金曜日だったことは間違いないようだ。
しかし、日付の方は7日、14日、15日、と3つの説があって、はっきりしたことはわかっていない。いずれにしても13日ではないようなのだ。処刑の前夜、最後の晩餐に立ち会ったのが13人だったことから、13が不吉な数字と考えられるようになり、それが金曜日と結びついた、など、いくつかの説がある。

さて、話は変わるが、暦を調べてみると「13日の金曜日」について、次のことがわかる。
○13日の金曜日は、毎年必ず1回はある。
○13日の金曜日は、どんな時でも、14カ月以内に必ずやってくる。

○13日の金曜日は、どんなに多くても年に3回しかない。
○13日の金曜日が3回ある年は、28年間に4つしかない。
この先の暦を見ると、2009年、2012年、2015年と3年ごとに「13日の金曜日が3回ある年」がやってくるが、その次は2026年までない。さらにその次は2037年になる。かなり不規則な感じがするけれど、これは日付と曜日の関係が28年周期で繰り返されているから(1901~2099年まで)。今年28歳、56歳、84歳になる人は、自分が生まれた年のカレンダーを探してみよう。
日付と曜日だけを見れば、今年のカレンダーと全く同じだったはず。

ところで、「13日の金曜日」は本当に不吉なのか。外科のドクターに聞いてみた。
「手術の日に当たったりすると、患者さんは気にするけど。でも、僕らは話だけ聞いて、『日程はこちらで決めます』って言っちゃうね」
友引やら仏滅やらと、いわゆる「縁起が悪い日」は他にもたくさんある。とても全ての要望に答えることはできないのだ。
それに、忙しいドクターは暦を気にする暇すらないようなので、我々もあまり気にせずに過ごすのが、いいのかもしれません。
(R&S)