先月、初めて香川県に行ってきた。目的はいまさらながら本場の讃岐うどんを食べること。
讃岐うどんが全国的に知られて久しい。さすがにもうブーム最盛期は過ぎているだろうと気楽に構えていたが、間違いだった。有名店は1時間以上待ちもザラだし、閉店時間より前に麺が終わってしまい、食べられなかった店も数軒……。ちょうど3連休ということもあったが、改めて讃岐うどんの人気ぶりに驚かされた。
そんなうどん行脚に疲れたところで、気晴らしにドライブに出かけることに。目的地は香川県の北西にある瀬戸内海に突き出た荘内半島。もともとは紫雲出山(しうでやま)からの風光明媚な瀬戸内の景色がお目当てだったのだが、ここで意外にはまってしまったのが、浦島スポットめぐり。
実は荘内半島のある詫間町のキャッチフレーズは「花と浦島伝説の里」。かの浦島太郎伝説が残る場所なのだ。浦島伝説とは、ご存じのとおり、カメに乗って竜宮城に行く浦島太郎の話。半島には伝説ゆかりの場所がたくさんある。
たとえば紫雲出山も、浦島太郎が玉手箱を開けたときに立ち上った煙が紫の雲になって山にかかったというのが名前の由来。ほかにも浦島太郎が生まれた地である「生里」(なまり)、玉手箱を開けたという「箱浦」(はこうら)、18歳のころ毎日釣りを楽しんだという「糸之越」(いとのこし)など、物語の名シーンの舞台が目白押しだ。
また、バスの停留所の標識なども竜宮城を模していて、浦島の里をさりげなくアピール。竜宮城の形をしたなんともシュールな公共トイレまであった。
個人的にはかなり楽しめた浦島スポットめぐり。しかし、桜の時期にも早かったせいか、圧倒的な讃岐うどん人気にひきかえ、荘内半島は人もまばら。数ある浦島スポットのうち、眺めのよい紫雲出山をのぞいては、観光客にはまったく会わなかった。
たしかにほとんどのゆかりの地には何か特別なものがあるわけではなく、小さな立て看板を見てやっと気づく程度。…
