2009年11月22日
写真は表参道。イルミネーションがあちこちでにぎやかな季節です。
(c)2009 + VELVETA DESIGN
(c)2009 + VELVETA DESIGN
さる11月2日、長野県須坂市で、たった5分間程度の花火が打ち上げられた。
これは不況の影響で夏の花火大会が中止されたことを受け、復活を目指す「須坂の夜空に花火を上げようの会」が、市民などから集めた募金約50万円で105発の花火を打ち上げたもの。
ところで、ふと気になるのは、今年は不況で須坂市以外にも夏の花火大会が各地で中止となったのに対し、冬の風物詩・イルミネーションは各地で盛んであること。
イルミネーションと花火、全く別ものではあるけれど、ともに季節の空を彩る存在として、なぜ両者の明暗が分かれてしまったのか。
たとえば、今年は表参道のイルミネーションが11年ぶりに復活するが、その理由について、主催の商店街振興組合原宿表参道欅会は言う。
「景気低迷により明るい話題のない中、『表参道から“元氣”を発信したい』、『街を訪れる人を笑顔にしていきたい』という思いから、街が一丸となり、けやき並木のイルミネーションを11年ぶりに復活させることを決定しました。加盟店舗や地元住民へは、事前にイルミネーション実施に関するアンケートを実施。9割以上の賛成を得て、イルミネーション復活へと至りました。LED(発光ダイオード)の採用によって、かつての豆電球よりも、発熱量・消費電力量を抑えることができ、また、LEDの取付方法を枝に巻くのではなく、添わせるように設置することで、けやきの木への負担を軽減し、保護を考えています」
また、イルミネーションの施工・工事・販売などを行う「イルミネーション工房」はこんな指摘をする。
「イルミネーションと花火を単純比較することはできませんが、まず立地の違いがあります。イルミネーションは都会のど真ん中でできますが、花火は消防法の関係で、河川敷など、場所が限定されてしまうんですよね」
また、コスト面での違いもあるという。
「イルミネーションは10万円のものから1000万円のものまで、幅がずいぶんあります。でも、花火大会となると、個人的にやる花火と違って、最低100万円ぐらいはかかりますよね。また、イルミネーションは、普段皆様がいるところにあれば見てもらえるのに対し、花火大会を成功させるには、集客効果のために何千発などといった規模にしたり、告知・宣伝費用もかかります」
さらに、一瞬で終わる花火と違い、イルミネーションは1〜2か月間続くこと。近年は同じ設備で3〜5年間使うケースも増えているそうで、「費用対効果はずいぶん良いですね」という指摘だった。
ただし、コストパフォーマンスで単純比較できない部分も、当然ある。
「花火は一瞬の刹那的なものだからこそ、感動が大きいというバリューがあります。また、イルミネーションの場合、LEDを使用するといっても、何十万球、何百万球の規模のイベントとなると、そもそも素材自体が石油化学製品ですし、4年ほどで廃棄処分になるわけですから、エコと言えるのかという部分もありますね」
夏の夜の花火と、冬のイルミネーション。抱える状況は異なるものの、いずれも暗雲立ち込める不況の空気を吹き飛ばしてくれることを願いつつ……。
(田幸和歌子)
これは不況の影響で夏の花火大会が中止されたことを受け、復活を目指す「須坂の夜空に花火を上げようの会」が、市民などから集めた募金約50万円で105発の花火を打ち上げたもの。
ところで、ふと気になるのは、今年は不況で須坂市以外にも夏の花火大会が各地で中止となったのに対し、冬の風物詩・イルミネーションは各地で盛んであること。
イルミネーションと花火、全く別ものではあるけれど、ともに季節の空を彩る存在として、なぜ両者の明暗が分かれてしまったのか。
たとえば、今年は表参道のイルミネーションが11年ぶりに復活するが、その理由について、主催の商店街振興組合原宿表参道欅会は言う。
「景気低迷により明るい話題のない中、『表参道から“元氣”を発信したい』、『街を訪れる人を笑顔にしていきたい』という思いから、街が一丸となり、けやき並木のイルミネーションを11年ぶりに復活させることを決定しました。加盟店舗や地元住民へは、事前にイルミネーション実施に関するアンケートを実施。9割以上の賛成を得て、イルミネーション復活へと至りました。LED(発光ダイオード)の採用によって、かつての豆電球よりも、発熱量・消費電力量を抑えることができ、また、LEDの取付方法を枝に巻くのではなく、添わせるように設置することで、けやきの木への負担を軽減し、保護を考えています」
また、イルミネーションの施工・工事・販売などを行う「イルミネーション工房」はこんな指摘をする。
「イルミネーションと花火を単純比較することはできませんが、まず立地の違いがあります。イルミネーションは都会のど真ん中でできますが、花火は消防法の関係で、河川敷など、場所が限定されてしまうんですよね」
また、コスト面での違いもあるという。
「イルミネーションは10万円のものから1000万円のものまで、幅がずいぶんあります。でも、花火大会となると、個人的にやる花火と違って、最低100万円ぐらいはかかりますよね。また、イルミネーションは、普段皆様がいるところにあれば見てもらえるのに対し、花火大会を成功させるには、集客効果のために何千発などといった規模にしたり、告知・宣伝費用もかかります」
さらに、一瞬で終わる花火と違い、イルミネーションは1〜2か月間続くこと。近年は同じ設備で3〜5年間使うケースも増えているそうで、「費用対効果はずいぶん良いですね」という指摘だった。
ただし、コストパフォーマンスで単純比較できない部分も、当然ある。
「花火は一瞬の刹那的なものだからこそ、感動が大きいというバリューがあります。また、イルミネーションの場合、LEDを使用するといっても、何十万球、何百万球の規模のイベントとなると、そもそも素材自体が石油化学製品ですし、4年ほどで廃棄処分になるわけですから、エコと言えるのかという部分もありますね」
夏の夜の花火と、冬のイルミネーション。抱える状況は異なるものの、いずれも暗雲立ち込める不況の空気を吹き飛ばしてくれることを願いつつ……。
(田幸和歌子)
Text by 田幸和歌子
| 41 票 | 6 件 | 12 つぶ |
|

