最近、スーパーなどでヨーグルトを買うとき、プレーンヨーグルトに「砂糖は添付されていません」と表示されたものが、非常に増えていることに気づく。
かつては砂糖が添付されていないプレーンヨーグルトは、ごく一部の印象だったのに、近年、変わってきているのだろうか。


そういえば、我が家でも、プレーンヨーグルトを買うと、ジャムやハチミツ、果物を入れることが多く、別添えの砂糖は、煮物などに使用してきたけど……。
別添えの砂糖を使わない人が多くなったのだろうか。

「ビヒダスヨーグルト」でおなじみの森永乳業に問い合わせてみると、
「以前はプレーンヨーグルトの主要メーカーである弊社、明治乳業、雪印乳業(日本ミルクコミュニティ)の3社はすべて砂糖を付けておりました。しかし、各社とも砂糖を添付していない商品を発売するようになって、とくに当社では、砂糖を添付した商品は現在発売していません」
と広報担当者。
実際、森永乳業でも「ビヒダスヨーグルトBB536」は、2009年6月から砂糖添付なしとなっている。また、2008年11月に発売した「ビヒダスヨーグルト脂肪0」も砂糖添付なしで発売を開始しているという。


ヨーグルト業界全体としてみると、「2008年頃から砂糖添付なしのヨーグルトが増えてきたのではないかと感じます」ということだが、では、なぜ砂糖添付なしのヨーグルトが増えてきたのだろうか。
「プレーンヨーグルトをフルーツやジャムなどと組み合わせてお召し上がりいただくという方や、健康志向の高まりから、プレーンヨーグルトをそのまま食べる方も増えています。添付されている砂糖が余ってしまうというお声を何人ものお客さまからいただいておりました」(同担当者)
やっぱり添付された砂糖が余っていた人、けっこういたんですね……。あれはあれで料理に便利だったのだけど、確かにもったいない気もする。

さらに、気になるのは、「低脂肪」「脂肪ゼロ」のタイプが、割合として非常に増えていること!
インテージSRI(全国小売店パネル調査)データ(2009/7-2010/6)によると、「加糖」タイプは364,436kl、「砂糖控えめ」タイプは243,019kl(うち有脂肪191,194kl)と、まだまだ「加糖・有脂肪」の割合は高いものの、低脂肪・脂肪ゼロのタイプの拡大を示すこんなデータもある。

<前年度比(%)>
・加糖(無脂肪)
181.0(2007/7-2008/6)
288.2(2008/7-2009/6)
210.9(2009/7-2010/6)
・砂糖控えめ(無脂肪)
188.4(2007/7-2008/6)
365.5(2008/7-2009/6)
210.7(2009/7-2010/6)
・(低脂肪)
124.4(2007/7-2008/6)
108.3(2008/7-2009/6)
81.6(2009/7-2010/6)
[出典:インテージSRI/2007/7-2010/6/全国計(沖縄含む)、業態計(スーパーマーケット・コンビニエンスストア・ドラッグストア)]

やはり2008年頃から増えている無脂肪・低脂肪ヨーグルト。


かつては「ヨーグルト=健康」イメージだったが、健康志向の高まりによって、さらにヨーグルトというカテゴリ内においてもヘルシー化がますます進んでいるようです。
(田幸和歌子)