以前、コネタで「カルピスを使ったレシピ」という記事をお送りしたことがある。
調理中にカルピスを使うとコクやまろやかさが増す効果があるそうで、私も「カルピス麻婆豆腐」と「鯖のカルピス味噌煮」をつくってみた。


そして、今度は集大成。6月9日より、レシピ本が全国発売されているのだ。その名も、『カルピス社員のとっておきレシピ』(税抜き770円)。

同書には、社内で公募をかけて集まった100以上のレシピから編集スタッフが冷静な目でセレクトした59品に、社員食堂で人気のあるメニューのベスト10を加えた計69品が掲載されている。
「新入社員から部門長、関係会社出向社員まで様々なスタッフから応募がありました。募集期間が短かったので、後から『自分も出せばよかった』という声もあったくらいです(笑)」(カルピス・広報担当者)

これが、非常に興味深いのだ。
同書で公開されているのは、カルピスを使った「ぷりぷりえびチリ」や「天津飯」、「ポークソテー」といった、出来上がりが想像困難なメニューたちばかり。
ちなみに「ぷりぷりえびチリ」は、カルピス大阪支店に勤務する新入社員の宮原さんが考案。えびを炒め、色が変わったタイミングでカルピスを加えるメニューである。
補足情報として、宮原さんの“カルピス歴”が20年。これは、初めてカルピスを飲んだ日から2011年5月までの年数を計算したデータ。同書では、各レシピごとに考案したスタッフの“カルピス歴”も紹介されている。


そういえば、私のカルピス歴って何年なんだろう? もしかしたら、30年くらいになるかもしれないな……。
そんな私も、このレシピ本を参考に料理を作ってみました!

そこで、問題は何を作るかだ。たくさんあるから、迷ってしまう。
「レシピ本を読んだものの、『え~、カルピスって料理に合うの?』と思う方もいるかもしれません。そういう方には、タレやソースを紹介しているページがあるので、そこからカルピスを活用していただき、『あ、イケるじゃん!』というところから始めていただきたいです。その後、本格的な料理に広がっていただければと思います」(担当者)

なるほど。
そういう使い方もアリだ。よし、今回はカルピスで作る「ごまだれ」でそうめんを食べてみよう! あともう1品、カルピスで作る「豚キムチ」も……。暑い夏、これでスタミナを回復させてみたい。

まずは、そうめん。これを、同書で紹介されている「ごまだれ」につけていただく。作り方はカルピスを調味料と考え、市販のごまだれと配合。
割合は「ごまだれ:カルピス=5:2」。
正直、びびってしまう。カルピスを投入することが恐い。甘ったるいだけの、そばつゆになってしまうのではないか? ……腹を決めた。事前に容器に注いだごまだれの4割くらいのボリュームのカルピスを、恐る恐る投入。でも、こんなに入れちゃっていいのか? 
意を決し、そうめんを浸していただきます! ……お、新しい。
普通のごまだれより、サッパリしてるような。ごまだれには青じそを加え、そうめんにはすだちを添えた。だからこそ、思いのほかスルッと胃の中に入っていく。暑さに参って「食が進まないなぁ」なんて時に、重宝するはずだ。

続いては「豚キムチ」。これはキムチにカルピスをからませ、豚肉と一緒に炒めて完成させるというメニュー。

早速食べてみると、言うまでもなく美味しい。そして、カルピスの効果も顕著。キムチの辛味が非常にマイルドになっている。ただ、スパイシーな感じは残っており、ピリッとした風味は残った。辛味と酸味のバランスが最高! キムチが苦手な方も、少し甘みが加わった“カルピス×豚キムチ”だったら食べられると思う。私のレパートリーにも、今日から入りました!

……といった魅力的なカルピス流レシピなのだが、同社ホームページ内にある「社員のマイカルピス」も必見。
「ただのレシピ公開だけでなく、『社員も、色々な方法でカルピスを楽しんでいるんですよ』と知っていただけるコーナーとなっております」(担当者)
このページ、実は今回の社員によるレシピ本出版のきっかけの一つとなったコーナーでもあるそうだ。

カルピスは、ただ単に飲むだけでは終わらない。オリジナルのドリンクや料理、デザートに活用することで、意外な魅力を発揮することがよくわかった。
「本当か?」と思った方! 体験してみてください。これは、“論より証拠”でしょう。
(寺西ジャジューカ)