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パリで話題のパン自販機、今月末で営業終了か

2011年11月27日 10時00分

店頭左にある銀色の機械がパンの自販機。営業終了予定にもかかわらず「Nouveau(最新の)」という表示が出ていた。

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今夏パリ市内に設置され一時話題をさらったパン(バゲット)の自動販売機。11月末をもって営業を終了することが明らかになった。現在、店先にあるものはリースによる設置。営業終了の理由はたびたびおこる故障で、店主は自販機の維持に嫌気がさしたという。今月末でリース元へ返品する予定だ。

自販機が置かれているパン屋はパリ市内北東の19区にある。当日、取材に訪れたときも機械は故障中。店舗は営業中だったので自販機でパンを買おうとする客はいなかったが、何とか動かないものかとたずねたところ、店主はパニーニを焼く手を休め答えてくれた。
「営業は今月で終了する予定だよ。だって直してもよく壊れるんだもん。思い通りに動かなくて嫌になっちゃった。買いに来るなら早くした方がいいね」

自販機の設置場所は店のすぐ横。故障さえなければ店舗の営業中は店先でも自販機でも好きな方で買うことが可能だ。一体どちらのパンがおいしいのか。店主にたずねてみた。
「それは何とも言えないね。既存のものと販売機と2種類買って比べてみてよ。味は君が決めることだから。壊れていなければ、お金を入れてから約8分で出てくるよ」

もともと、この自販機を開発したのは、フランス北東部モゼル県オンブール=オーのパン職人ジャン=ルイ・ヘクトさん。地元に1号機を設置し、パリのものは2号機だった。オンブール=オーでの売り上げは、オープン当初の今年1月で1,600本、7月には4,500本を数え、好評を博した。1ユーロというおつりのいらない価格設定や、日本のコンビニのような営業形態がないパリで、いつでもパンを買える利便性。多くの店が閉まる夏期のバカンスシーズンにも対応するなど、「これぞ明日のパン屋の姿」と意気揚々パリへ進出した格好だったが、志半ばで撤退することになる。

ちなみに取材した当日も、店主は店の奥から道具を持ち出し自販機を直そうとしたが、直らなかった。24時間焼きたてのパンが買えるというコンセプトはよかったものの、設置先でのメンテナンス面にまだまだ改善の余地があり、そこをどう克服していくかが今後の展開を図る上での鍵となりそうだ。

ライター情報: 加藤亨延

ライター・翻訳家。おもに週刊誌・月刊誌で海外事情を執筆。取材等での渡航国数は約60ヶ国。旅/文化/サブカルが、ど真ん中ストライク。ときどき社会/政治。ロンドンでの生活を経て現在パリ在住。地球の歩き方「フランス/パリ特派員ブログ」を担当。
サイト:地球の歩き方「特派員ブログ」

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