皆さん、「離婚式」なる試みはご存じでしょうか? もはやメジャーと言っても過言ではない、お馴染みのセレモニー。
内容は、まさに「結婚式」の逆バージョン。
ふたりの出会いから別れまでの写真をスライドショーで流したり、ふたりが一緒に結婚指輪をハンマーで叩き割るなど、別れを再出発としてポジティブに考えるために開催するものだとお考えいただきたい。

そして、またもや離婚に関する新たな展開が! どうも、新たな記念日が制定されたらしいのだ。その名も「円満離婚の日」。しかも4年に1度、2月29日である。

この記念日を日本記念日協会に申請したのは、“離婚式プランナー”の寺井広樹氏。
「円満離婚って、数ある離婚の中でも珍しいケースなんですね。
ですので、4年に1度くらいが丁度いいのかな……と、考えました(笑)」(寺井さん)
他にも、理由はある。かつてのイギリスでは、この日だけ女性から男性へのプロポーズが伝統的に公認され、男性はそれを断わることはできないとされていたそう。そのような日に「夫婦の絆」や「結婚・離婚の本質とは何か」を改めて考えるきっかけになれれば……。そんな深い思いが込められたからこその、2月29日である。

また、このような記念日を申請したのには直接のきっかけがあったという。
「離婚式を挙げに来るご夫婦は、やはり円満離婚のケースが多いんですね。
そうなると、離婚をする日取りにこだわる人も多くなってくるんです」(寺井さん)
「いい夫婦の日(11月22日)」に結婚するカップルがいるのだから、「円満離婚の日」に狙いを定めて離婚するカップルがいたっておかしくない。事実、離婚式を2月12日に予定していたものの、「円満離婚の日」の存在を知って29日に式の日取りをずらしたご夫婦もいた模様。

また、せっかくの「円満離婚の日」。有意義に活用していただきたい。
例えば、頭に血が上って「もう、離婚してやる!」と感情だけで突っ走るのではなく、2月29日までじっくり冷静に考えてみる。思いとどまるかもしれないし、離婚への衝動が確信に変わるかもしれない。

他に、こういうケースもあるだろう。明らかに冷え切っていて、お互い一緒にいてもプラスにならない。だけど、惰性で結婚生活を続けているご夫婦。そんな時、「円満離婚の日」をきっかけにそれぞれの道を歩み出し、いい船出にしてほしいという考え方だ。
どちらも、「夫婦の絆を見直す」という言い方で表現できると思う。

そして、寺井さんの方でも「円満離婚の日」にはイベントを予定しているそう。

「毎回、2月29日には“離活パーティ”を開催したいと考えています」(寺井さん)
これは、“離婚した人”や“離婚を考えている人”の交流の場として設けられるパーティ。“離婚を考えている人”は、なかなか相談できる場所がなく、悶々としていることが多いという。だからこそ、離婚歴がある人への相談の場としてパーティが機能するかもしれないし、結果的にそれは“婚活”に繋がるかもしれない。

忘れないでいただきたい。「円満離婚の日」は2月29日。覚え方は「2人に福(29)あれ、円満離婚」です。

(寺西ジャジューカ)