人間、どうしても自然の温もりに憧れる。とくに木々がたくさんある公園に出かけていって、ベンチに腰を下ろして読書でもすると、とても落ち着いた気分になる。そんな大好きな自然を身近に感じられるノートがあるので今回は紹介したい。
以前、「古紙でつくられたドイツ製ボールペン」をコネタで取り上げた。それはいかにもエコで自然な雰囲気があったので、ベンチに置いて絵になる製品だったが、その紙の原料である木の表皮をプリントで真似したノート『ウッドペッカーノート』というものを見つけた。
表紙がいかにも木の皮そっくりで、見た目だけでなく触ってみるとその立体感も再現されている。一見グロテクスなほど精巧なプリントで、まるで手に木の板を持っているような錯覚さえおぼえかねないほど。
「これは是非欲しい」
と思い、即購入してみた。手にとって恐る恐る開けてみると確かに写真で観たように素晴らしい再現力。しかも中身も凄い。というのはヨコ罫の余白に木目が印刷されているのだ。昔、田舎の家で見た木目の柱を思い出した。
色も形もそっくりで、喩えるなら、木の上に文字を書いている感じ。ちょっと書くのがもったいない気もした。筆者が購入したのは「パインの木」だが、ほかに「ホワイトオーク」「プラタナス」「白樺」もある。それぞれ写真で観た限りなかなかの出来栄えだ。
ノートは書きやすさや機能性が重視されがちだが、そんな実用的ニーズではなくエコで自然ぽいノートも決して悪くない。
「このノートと古紙でつくられたボールペンをセットで持ち歩いて公園に出かけたい」
そんな衝動に駆られてしまうドンピシャな組み合わせだ。
ふだん使っている無機質な感じのノートではなく、『ウッドペッカーノート』のような生命が宿っていそうなノートならいい文学作品が書けそうと思ったりもする。そんな気持ちにさせるノートである。
(羽石竜示)
