女性は占いが好きだ。実際に女性向けのファッション誌の多くには占いページがあり、全体運、恋愛運、ラッキーデイなどが細かく記されている。
私もコンビニで立ち読みしている時についつい気になってしまい、どうせ当たらないでしょと思いつつ結構真面目に読んでしまっている。

手相がどうだ、占い師にこんなこと言われたなどと盛り上がっている女性たち。それを冷めた目でみているのが男性である。男性はあまり占いに興味がないイメージがあるし、周りの男性がはっきり「興味ない」と言い切るところを何度もみたことがある。

だが、『男の占い』という本が出版されている。しかも、売れ行きは好調で2013年12月に発売してまもなく国内最大級のショッピングサイトの占い本カテゴリで1位を獲得し、東京各地の書店でも占い本やビジネス書ランキングで1位を獲得したという。
男性って占いに興味がなかったのでは? 一体どんなことが書かれているの? と気になって実際に手にとってみた。

本書は星座別で占うものではなく、〈0〉から〈9〉までの数字によってタイプに分け、そのタイプごとにどんなキャラクターか、成功するためのポイントは何か、といったことが書かれている。本書の出版元であるATパブリケーションの桑田篤社長に話を伺ったところ「女性向けの占い本ではすでにベストセラーを出されているはづき虹映先生とお話しする機会があり、そういえば“男の占い”はないという話になり、アイデアを練りました。男性はどんなときに占いを意識するのか、どうなりたいと思っているのか、というところを特に意識しました」とのことだ。男性にとっては“成功”が重要なポイントなのかもしれない。ちなみに、今月の運勢やラッキーデイ、アイテムなどは書かれていない

占い方はいたって簡単で、自分の誕生日の数字をみる。
例えば、1月9日生まれだったら〈9〉を、3月14日生まれなら〈1〉と〈4〉を足して〈5〉をみる。

男性ではないがせっかくなので実際に占ってみると、〈7七つの海で技を磨き極める孤高の騎士タイプ〉であった。内容の詳細は本書で確認していただきたいが、どきっとしたのは“極める”“自信”といったキーワードだ。職人的な仕事や、そういう働き方をしている人に憧れを持っていたり、仕事をする上で自信を持つにはどうしたらいいのかと悩むことが多かったりするからだ。

実際に、占いに興味がないという同僚の男性に占ってみてもらったところ、面白かったそうだ。自分の占い結果もそうだが、本書の後半にある、上司・部下のタイプ別の攻略方法を読んで当たっているな~と思ったようだ。


桑田社長が占ったときの感想も聞いてみた。「自分は18日生まれですので、〈9 九つの珠を頭上に戴く誇り高き賢者〉になります。よくいえば、〈1〉~〈8〉の能力をすべて兼ね備える万能型理論派。悪く言えば器用貧乏。なんでも屋。当たっていると思います」

このように男性も楽しめている。


また、本書の活用方法について桑田社長に質問をすると、「多くの成功するビジネスパーソンが占いや天運というものを気にしています。占いに頼るのではなく、本書を読み自分や周りの人間の適性を知って、自信を持った毎日を送ってもらえればと思います。それだけの強いメッセージが本書には込められています。いまだかつてない書籍です。ぜひ一度ご覧ください」と熱いコメントをいただいた。

占いなんて……と思っている男性の皆様、一度占ってみてはいかがだろう。

(上村逸美/boox)