ヨガがブームになって久しいが、最近はパワーヨガやホットヨガなど、その種類も豊富だ。ヨガというと、あれこれポーズを取ることをイメージする人も多いと思うが、本来はメディテーション、すなわち“瞑想(めいそう)”のこと。
かつては、座ってただ瞑想することがヨガと言われていたのだ。

先日、そんな瞑想をテーマにしたヨガ、その名も“メディテーションヨガ”を体験できるイベントが都内で開催されたので参加してきた。ちなみに筆者はリゾートホテルでの軽いヨガプログラムに数回参加したことがある程度の初心者で、瞑想と聞くと、なんとなくあやしく感じてしまうレベル。だが瞑想は集中力アップや心身の癒しに効果があるといわれ、世界的にも注目が高い。先ごろ、世界40カ国でホテルなどを展開するウェスティンホテル&リゾートでも、「ウェスティン・ウェルビーイング・ムーブメント」キャンペーンの第一弾として、業界初の「メディテーション(瞑想)」プログラムの導入を発表した。

今回、参加したヨガイベントも上記のキャンペーンを記念して開催されたもの。
講師は日本の「ウェスティン・ウェルビーイグ」大使に任命された野沢和香さん。『VERY』の人気モデルでもあり、ヨガインストラクターとしても活躍している。

まずは瞑想の前に、基本的な呼吸やポーズを習う。そもそも私がヨガに苦手意識があるのは、体が硬いからなのだが、開始早々、野沢さんからこんなひと言が。
「ヨガって体が硬い方が向いているといわれているんです。体が柔らかいと、かたちが取れても効いていなかったり、ケガをしやすいんですね。
硬い方が正しくアプローチできるし、効きも早いといわれています」
なんという朗報! 本来はどのヨガのポーズも瞑想のために長くラクに座れる背骨を作るのが目的。そのため、ポーズを取りながら背中をまっすぐにすることを心がけるとよいそうだ。

一通りポーズを習ったら、いよいよ瞑想だ。ところで、瞑想はなぜ必要なのか?
「私たちの頭は、優秀なので忙しいんです。体は今ここにいるんだけど、頭はここ以外のところにも意識をもっていけるんですね。瞑想によって頭をクリアにして、今をよりよく生きようというのが瞑想の目的です」

具体的には?
「一番手っ取り早いのが、体の感覚にフォーカスするということ。
痛いとか、気持ちいいなと感じると、今の体にいられます。とくに、努力しなくてもできるのが呼吸。呼吸を使いながら体のかたちをとれば、より伸びも深まりますし、何より心が体に戻ってきて穏やかになるといわれています」

ヨガをしている人にはおなじみかと思うが、今回教えてもらった「片鼻呼吸法」を紹介しておこう。鼻を親指と薬指でつまみ、交互に指で押さえながら、“右から息をすって左からはく”、“左からすって右からはく”……と繰り返すもので、心を穏やかにしてくれるという。また、“右から息をすって左からはく”だけ”を繰り返すと、頭の働きがよくなり、逆に、“左からすって右からはく”だけを繰り返すと頭が静かになる。前者はぼーっとして集中できないとき、後者は眠れないときなどにオススメだ。


約40分のメディテーションヨガ体験のあとは何だか身も心もすっきり。日頃、自分の頭の中が日々いかにせわしなく動いているか、よくわかった。ちなみにウェスティンホテル&リゾートでは、今回のキャンペーンに際し、世界有数のメディテーションコンサルタントであるアンディ・プディコム氏が率いるヘッドスペース社とパートナーシップ契約を締結。オリジナルのメディテーションプログラムをWestin.comの専用サイトで提供するそうだ。

取材のつもりがすっかりリラックスしてしまったメディテーションヨガ初体験。同ホテルのコンセプトの1つ、“Feel Well”も存分に感じることができたし、とにかく頭が晴れやか。
メディーテーションヨガ、今後も定期的にやりたいなあ。
(古屋江美子)