巷のB級ニュース“小”ネタを毎日配信!

2

世界が注目する日本発アート「具体」とは? 具体作家・松谷武判さんに聞く

ライター情報:加藤亨延
ただし、材料だけ新しくても作品にはなりませんから、自分のアイディアを加え、対話しつつここまで来ました。

――具体と出合ったのはいつですか? 
20歳を過ぎた頃です。もともと、写実的な日本画を描いていましたが、新しいことを試したくなり自分の作風が変わっていく時期に、関西で斬新な仕事をしている具体美術協会に出合いました。

――フランスへ渡ったのはいつですか? 
1966年にフランス政府留学生選抜第1回毎日美術コンクールでグランプリを受賞し、給費留学生としてパリで学べる機会を得ました。しかし70年代後半までは作品がまったく売れず……。そのため皿洗いや、ペンキ塗りのアルバイトをしながら糊口をしのいでいました。時間だけはたくさんあるので、ある時自分に「紙と鉛筆があればどうするか?」という1つの質問を作ったのです。私は詩人でも小説家でもないので言葉で表現はできない。描くしかない。そこで鉛筆で紙を黒く塗りつぶすと、塗りつぶした表面が、予想以上に神秘的な黒として現れました。それを見た友人が、このような深い黒の面なら、大きければ物理的に迫力があるのではないか、とアドバイスをくれたため、10mの帯のような長いドローイングをしたのです。展示すると多くの人に興味を持たれまして、数年後にボンドの表現方法と合わせた、今の作風になりました。
Stream-10 (流れ10) , 1984-2010, 150×1000 cm, 鉛筆 (graphite pencil)、ロール紙 (paper), photo: Yoshiaki KITA

――木工用ボンドを使おうと思ったきっかけは? 
視覚芸術ですから、当然視覚で実践しなければいけません。
関連キーワード

ライター情報: 加藤亨延

ジャーナリスト。日本メディアに海外事情を寄稿。主な取材テーマは比較文化、および社会、政治。取材等での渡航国数は約60カ国。ロンドンでの生活を経て現在パリ在住。『地球の歩き方』フランス/パリ特派員ブログ

URL:http://tokuhain.arukikata.co.jp/paris/

2015年1月6日 10時00分

コメント 2

  • ぬし 通報

    アートをしている外国人夫から、グタイって知ってる?と言われ全く知らなかったので、辿り着きました。外国各地で影響を与え続けているのだなと思いました。

    0
  • ぬし 通報

    工芸に関しても、このままいくと日本から消えていってしまいそうなので、何とか生き残ってほしい

    0
コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!

注目の商品