明治大学博物館で「鉄の処女」に出会う
まずは、この赤いTシャツをご覧あれ。赤地に白でなにやら女性が描かれている。
どこにでもありそうな、普通のTシャツである。
この女性は、とある博物館のシンボルマークである。その博物館のミュージアムショップには、このマークのグッズが所狭しと並べられている。ファイル、ハンカチ、ストラップ、その他もろもろ。

話は変わるが、人は、気持ち悪いものが大好きだ。目黒寄生虫館は相変わらず人気スポットであるし、死体を集めたホームページも大人気である。


そんな「気持ち悪いもの」マニアにはたまらないのが、明治大学刑事博物館。ここは、拷問道具の展示で有名である。

そんな刑事博物館だが、明治大学の新校舎建設に伴い、「明治大学博物館」として統一された。その「明治大学博物館」の「刑事部門」として、以前の資料は展示されている。

意図的かそうでないのかは不明だが、明治大学博物館刑事部門は、昼間でも日が射さない地下にあり、人気(ひとけ)のない展示室はほの暗く、壁は真っ黒。正直、拷問道具以前に展示室が恐ろしげ。


さて、そんな明治大学博物館刑事部門の目玉が「ニュルンベルグの鉄の処女」。
人の形をした棺桶を立てたようなものの中に、鉄の串状のものがずらり。この中に、人を入れて、蓋を閉めれば……。当然、中の人は串にざくざくに刺されます。そんなん死ぬわ! と思うのですが、なんと、失血するまで死なないのだそうで。

しかも、死んだあと、蓋を開けると、底が開いて、床に空けた穴に死体が落ちるという、なんとも合理的だかなんなんだかわからない、恐怖の拷問道具。
ちなみに、日本国内で「鉄の処女」と「ギロチン」の複製を展示してあるのはここ、明治大学博物館だけ。

話は戻って先ほどのTシャツを見てみよう。

このマークこそ、上記の拷問道具「鉄の処女」である。
いやはや、「拷問道具」のTシャツ、それだけでも凄いのに、色は血の色に真っ赤っか。無意識にやったとしても、すごいし、意識的にやったんだとしたら、さらにものすごいセンスだ。

ぜひとも、「気持ち悪いもの」マニアの方は、明治大学博物館ミュージアムショップに行かれることをお勧めする。
いやもう、本当にすごい迫力ですから。ただし、本物の「鉄の処女」を見てからでないと、怖くありませんよ。(バーバラ・アスカ)