一般スキーヤーは時速何kmで滑っているのか
(上)結果発表(中)最高時速71.8kmを記録(下)グランデコスノーリゾートの巨大雪だるま
トリノオリンピック閉幕。あまり注目されていなかった、というと失礼だけれど、アルペンスキー男子回転で日本人2名が入賞。
アルペンの選手はすごいスピードで滑っていて、滑降では最高時速が130kmを超えることもあるというが、一般スキーヤーのスピードは果たしてどのくらいなのか。気になったので調べてみた。場所は福島県のグランデコスノーリゾート。リフト脇に小便器、洋式大便器のリアルな雪像があって、思わず笑ってしまった。おちゃめな職員さんがいるみたい。

速度を測るにはスピードガン……筆者宅にそんなものはないので、GPSの速度測定機能を利用。
緩斜面、中斜面、急斜面それぞれで測ってみる。まずは緩斜面。平均的なスキーヤーを探し、同じスピードで滑って測る。スキーを始めて3日目という感じの女性を見つけた。後に付いてGPSを読む。変なおじさんと思われたかも。
13kmという結果はママチャリ並み。

続いて中斜面。仲のよさそうな5人組の後に付く。平均するとほぼ27kmという結果で、郊外のスポーツ自転車といい勝負。最後はコブコブの急斜面。難し過ぎて、かえって皆ゆっくり。
8kmという結果はジョギングペース。

さて、ここまで平均的なスキーヤーを調べてきたが、飛ばし屋のスキーヤーならどのくらいか。こっちも調べてみた。この場合、人に付いて滑ると危ないので、自分ひとりでできるだけ飛ばしてみることにした。

まずは緩斜面。ほとんど直滑降で行ける。
25km、30、35……スピードが上がると、ゴーグルなしでは涙がこぼれる。最高時速45kmを記録。市街地を走る自動車並み。次は中斜面に挑戦。ここまでは左手にストック2本をまとめて持ち、右手のGPSをチラチラ見ながら滑っていたが、中斜面を飛ばすのにこのスタイルは危険。帽子の内側にGPSを入れ、後で記録を見ることにした。


立木のある斜面を滑降。恐怖心を抑えながら、コントロールできる範囲でスピードを出す。最後は下に誰もいないことを確認して直滑降! 結果やいかに? 71.8km!? スピード違反の自動車並み。一般スキーヤーでも相当なスピードが出ていることが分かった。急斜面でのトライは筆者の実力では無理なのでパス。見た感じ、中斜面以上に飛ばしている人はいなかった。


19日に閉幕したパラリンピック。チェアスキーで滑る選手は、雪面が近いだけにスピード感や恐怖感がずっと大きいのでは。そんなこと、感じました。(R&S)

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