カラオケの消費カロリーはどう計算してるのか
たとえばスナック菓子などを食べたとき。これだけのカロリーを消費するために、どれだけ歌い上げることになるのでしょうか。
カラオケに行くと、なんとなく気になるカロリー消費量。
たとえば、北斗の拳の曲(♪“ユーはショック!”というヤツ)など歌ったときは、「さぞカロリー消費しただろう」とワクワクして数値を見るのだが、本人が息切れするわりに結果はたいしたことがなく、ガッカリ……なんてことも多々ある。

どうも本人が感じる「くたびれ具合」と「消費カロリー」は比例しない気がするのだ。
コレ、そもそも消費カロリーはどのように計算されているのか。株式会社第一興商に聞いてみた。

「『カロリーカラオケ』は、カラオケを歌う『声の大きさ』と『発声している時間』と実験によるサンプルデータを掛け合わせて、歌っている人のカロリー消化を計算(サンプルデータ収集、計算等に関してはスポーツクラブ等に協力を依頼)し、表示するものです」と、広報担当者は言う。
つまり、曲の長さ、曲調、歌い方などで大きく左右されるものであり、同じ人でも、その時の状況によって異なった数値が出るのだとか。

ただし、長い曲を歌ったわりに、「アレ? たいして数値が伸びない」ということもあるが、
「カロリー算出にかかわるのは『発声している時間』。
あくまでも、長い曲ではなくて、“歌っている部分の”長い曲が有利なんです」とのこと。間奏が長くても、意味ないですもんね……。

ところで、40代・太った知人は、少年隊の「君だけに」を、一人3役で踊り&歌う「ひとり・君だけに」という嫌がらせのような芸を持っているのだが、彼はいつもダラッダラ汗をかいて踊り狂うわりに、不憫になるほど数値が低い。
本人的にも、周りから見ても、「3キロぐらい痩せたってバチが当たらない」と思うほどである。
でも、振り付けのある曲は、やっぱり数値的には影響しないのか?
「直接の関係はありませんが、自分に合った曲を歌ったり、立って振り付けをつけて歌えば、声が大きく出がちなので、間接的には関係しますよ」
良かったね! でも、待てよ? ゼエゼエハアハア息切れして、声が出なくなるから、数値が上がらないということではないか? やっぱり「ひとり・君だけに」、数字上は報われないのか……。

ちなみに、個人的には、ものすごく疲労感のある激しい曲よりも、バラードなど、ゆったり歌い上げる曲のほうが、意外に数値が伸びる気がする。

カロリー消費量の大きい曲調って、あるの?
「曲の激しさ、静かさにはあまりかかわりません。ただし、『激しい曲のほうが声を大きく出すよ』ということであれば、激しくて“歌っている部分の”長い曲が良いということになりますね。一般的に、激しい曲はリズムが速い曲でもあるので、歌う時間が短いから、意外に伸びないと思いますよ。つまり、相対的に『長め』で、『たくさん歌うところがある』バラード的な曲の方が高い数値が出やすい印象があるのでは?」

「カロリーカラオケ」のキャッチコピーは、「歌って楽しくカロリーオフ!」。どうせなら効率よくカロリーを消費したいもんです。
(田幸和歌子)