子どもの創造力ははかりしれない。全く予想だにしない言葉を口にしたり、じゃれているつもりが本気で殴ったりしてくる。
しかし大人も負けてはいない。創造力豊かな子ども向けのおもちゃは、もしかしたら子どもよりも創造力にあふれている。今日は、世界の様々な国で親しまれている、子ども向けのおもちゃを紹介したい。

まず1つ目は、ドイツの木製玩具メーカー、ベルダック社の「人体パズル」。これは、男の子(または女の子)の形をしたパズルである。これだけだったら普通なのだが、このパズル、5層構造になっており、それぞれ、「洋服」「裸」「筋肉」「内蔵」「骨」が描かれている。
例えば、男の子の上半身のピースを外すと、その下に胸やお腹の筋肉の構造があらわれ、それをさらに外すと、心臓や胃腸などの内蔵をみることができる。絵は非常にリアルに描かれており、歴史的に医学研究が盛んなドイツならではのパズルである。ちなみに、このパズルの姉妹版として、お腹に赤ちゃんのいるお母さんをモチーフにした「マザーバージョン」も存在する。

次に紹介したいのが、金属探知機。……そう、あの、空港などで見かける、ハンディ式の金属探知機が、子ども向けのおもちゃとして販売されている。エデュトーイという、デンマークのメーカーが作っており、定価は3990円と結構リーズナブル。
これを持っていれば、友達と宝探しの冒険ごっこができるだけでなく、学校で行われる近所の空き缶回収活動でも活躍できること間違いなし。デンマークは、日本と同じように資源が乏しいため、科学技術の発展を国の政策の中心に据えており、手軽に科学技術を体験できるおもちゃを数多く生み出している。将来研究者を志す子どもたちにぴったりのこのおもちゃ、間違っても、中高生のヤンキーが、カツアゲのために使わないことを祈りたい。

そして最後に紹介したいのが、カードゲーム。神経衰弱は世界でも定番のカードゲームだが、イギリスのオーチャードトイというメーカーが販売している神経衰弱はひと味違う。このゲーム、テーマが「ノアの方舟」という、壮大なカードゲームである。
裏返しに広げられたカードの中から、同じ動物の絵柄のカードのペアを探し、方舟に入れていく。ただ、たくさんペアを見つけたらいいわけではなく、大洪水を引き起こす「雨カード」を最後に見つけた人が勝者という、「なるほど!ザ・ワールド」(古っ)もびっくりの大どんでん返しが待ち受けている。楽しみながらキリスト教的世界観を教えたい親御さんにぴったりの逸品である。

日本人は、遊ぶのが下手といわれることがあるが、こんなおもちゃを使ってのびのびと成長してもらいたいものだ。あなたは、どんなおもちゃで遊んでいましたか?
(珍満軒/studio woofoo)