映画『トランスフォーマー』。もともとは日本タカラトミー社の変形ロボット玩具シリーズがベースになっているようだが、漫画、テレビアニメ、ゲームなどを辿って2007年の夏に実写版としてハリウッド映画になったのはご存知の方も多いだろう。
第一作の興行収入が良かったとみえ、第二作を作り上げ、そして現在ロケが行われている3作目が「最終版」だという。ハイテクな映像技術やストーリー展開で話題になった、そんな映画の「裏」を覗いてきた。
「CGIをふんだんに使っている」というのは映画そのものを観ればわかるのだが、まさか、こうして普通に大規模にロケをしているとは思ってもいなかった。
実際に破壊されたような場所を作り上げ、黒コゲの車もその場でタッチアップなるペイントも塗られていた。炎や爆音なども実際に観察でき、これが映画上でどう現れるのか、という興味も出てくる。
ユニバーサルスタジオに行ったような気分にしてくれるセットがあっちこっちにあり、通路全体を被害地のごとくメチャクチャに飾って? いる。どうもこの創作被害地は映画ではクライマックスでラストに近く、エイリアンが攻めた後!? という設定シーンらしい。
ここ数週間のシカゴ市内は、この撮影のため「通行止め」があちらこちらであり、イラ立ちを隠せない通勤者も少なくないようだ。
この撮影のためにシカゴ市に入るであろう莫大な金額と仕事は、現在のシカゴ経済に必要なもので、ハリウッド撮影隊は「お客様」なのだ。「通行止めや警察官、消防隊員、軍関係も協力は惜しみませんよ」という姿勢である。
シカゴ市役所内には「映画課」なる部署も存在し、バックアップも完備しているので、今後もたくさんの映画撮影が行われるであろう。
『トランスフォーマー3』のシカゴ撮影は8月初旬まで続くが、映画公開は来年夏の予定。
(シカゴ/あらた)