2010年3月7日、在日中国人ジャーナリストの莫邦富(モー・バンフ)氏は「ウインタースポーツ人口の激減が日本の冬季五輪金メダル数に影響した」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。以下はその概略。
欧米と比べると、日本は決してウインタースポーツ強国とは言えないが、栄光の時代もあった。72年の札幌五輪は、アジア初の冬季五輪開催としてその名を刻む。この成功がアジア諸国にウインタースポーツを広める大きな役割を果たしたと言っても良いだろう。その年、日本勢はスキージャンプ70m級で金、銀、銅を独占する快挙を成し遂げ、その後、長きに渡りアジアのウインタースポーツを牽引し続けた。
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絶頂期はその26年後の98年。長野で行われた冬季五輪だ。日本はその年、金5、銀1、銅4の計10個のメダルを獲得。ランキング7位で、アジア勢ではトップだった。しかし、今回のバンクーバーでは最初から金メダルへの期待は持たれていなかった。目標は「メダル10個」というのみで、金メダルには触れずじまい。これが多くの国民の不満をあおった。
苗場プリンスホテルと言えば、バブル当時、クリスマスイブの予約は夏までに満杯になってしまうほどの人気ぶりだった。92年のバブル崩壊時、同ホテルを利用したスキー客は318万人。ところが08年にはそれが127万人にまで激減する。新潟県湯沢町のリゾートマンションも当時は2000万~3000万円の物件が今では200万~300万円という暴落ぶりだ。
このような社会背景のもと、スキーなどウインタースポーツを楽しむ若者も自然と激減。これが日本の選手層を薄くする要因となった。バンクーバー五輪後、日本のスポーツ界からは国を挙げての取り組みを叫ぶ声が多く聞かれるようになっている。(翻訳・編集/NN)
●莫邦富(モー・バンフ)
作家・ジャーナリスト。1953年、中国・上海生まれ。85年に来日。「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させたことでも知られる。著書に「蛇頭」「日中はなぜわかり合えないのか」「これは私が愛した日本なのか」など。
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