台湾で民進党の蔡英文政権が発足して以降、冷却化している中台関係。大陸側は1992年に双方が至ったとされる共通認識「九二共識」における「1つの中国」の確認を迫る一方、台湾側は「過去に共通認識に至ったことがあった」との認識に留まり、大陸側が主張する「1つの中国」の原則は受け入れない構えだ。


 そんな中、日本国内でこのほど台湾の人が見たらショックを受けるかもしれない中国の案内文が見つかったことを、台湾メディア・自由時報が28日報じた。記事は、台湾の大手掲示板サイト・PTTで、日本国内にあるマクドナルド店舗に掲示されていた看板の画像が話題になっていると紹介している。

 看板には英語、中国語、韓国語でそれぞれ各言語のメニューが用意されていることを説明する文言が書かれている。問題となっている中国語は「われわれの店は1つの中国のメニューを用意しています」と読めてしまうのだ。記事は、この看板についてネットユーザーから「日本のマクドナルドも『九二共識』を知っているのか」といった驚きの声が出るとともに、日本の店舗が中国語の案内を出す際には好んでGoogle翻訳を利用するとし、この看板もその例の1つであるという指摘が飛び出したことを伝えた。

 台湾のネットユーザーはほぼ冗談で今回の中国語訳について議論を楽しんでいるものと思われるが、中国語の案内を書くのに機械翻訳を好んで使うという指摘はまさにその通り。
そして、機械翻訳の結果を全く疑うことなくそのまま利用してしまうのである。ただおもしろい、奇妙というだけなら笑い話で済むが、今回のように政治的な内容に絡めば、思わぬトラブルに巻き込まれないとも限らない。今の日本には中国人がたくさん滞在しているのだから、簡単にでもネイティブチェックを仰ぐべきではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(写真は自由時報の28日付報道の画面キャプチャ)


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