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バブル崩壊後、雇用の2極化進み「ブラック企業」が続出=増える「年長フリーター」―日本・労働政策研究機構主席研究員

2015年2月17日 08時02分 (2015年2月19日 00時02分 更新)

16日、戦後の雇用問題に詳しい濱口桂一郎労働政策研究・研修機構主席統括研究員 は講演し、「雇用を保障された正社員は拘束が多く過剰労働。一方で拘束の少ない非正規は不安定で低処遇―という雇用の2極化が進んだ」と指摘した。(Record China)

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2015年2月16日、戦後の雇用問題に詳しい濱口桂一郎労働政策研究・研修機構主席統括研究員 は日本記者クラブで「戦後70年、雇用問題の変遷―いま何が問われているか」と題して講演し、「雇用を保障された正社員は拘束が多く過剰労働。一方で拘束の少ない非正規は不安定で低処遇―という雇用の2極化が進んだ」と指摘。この中で、無限定な働き方を強いて使い潰し、長期的な報酬を免れる「ブラック企業」が続出した、と分析した。

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長時間労働は1970年代の石油ショックがきっかけで、景気が冷え込んだ際に、国が助成金を出して雇用を守り、企業は社員を解雇するのではなく、残業を減らして対応した。その代わりに景気が回復しても正社員は増やさず、少ない人数で長い時間働かせた。政労使ともに、解雇を避けることを最も優先した結果、終身雇用と長時間労働がいわばセットになった護送船団型「日本型雇用システム」が確立した。

90年代のバブル崩壊により企業は景気変動に応じていつでも調整できる非正規雇用を増やし、正社員を少数に絞り込んだ。正社員の少数精鋭化が進んだため雇用は無限定となり働き過ぎがより深刻になった。こぼれた若者は家計補助的な「非正規」集団となった。就職氷河期世代が取り残されたまま、21世紀には「年長フリーター」と増えている。「若者の雇用問題」が深刻化する一方、中高年のリストラが広まり、「追い出し部屋」まで出現した。

この結果、雇用を保障された正社員は拘束が多く過剰労働。一方で拘束の少ない非正規は不安定で低処遇―という雇用の2極化が進んだ。

こうした中で出現したのが、無限定な働き方を要求して使い潰して長期的な報酬を免れる「ブラック企業」である。その源泉となったのは、90年代の「護送船団」批判がベンチャー企業称揚と合体して、保障がないまま頑張らせる風潮である。ブラック企業では大量に採用して短期間に離職させる傾向が強い。一生面倒を見てやるから何でもやれ、という滅私奉公的な企業はブラックではない。(八牧浩行

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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