中国科学技術大学は2016年4月、人工知能(AI)を搭載した等身大の美人ロボット「佳佳」を発表した。対話ができ、まばたきや頷くといった動作もより自然になっている。
こうしたロボットの開発競争は近年、世界中で繰り広げられているが、中国メディアの家電中国資訊網は26日、人間に一歩一歩近づいていくロボットと人間との関係について論じる記事を掲載した。

 記事は「個性や独立を重視する人間は、心から満足できる友人を探すのが難しくなっている」と主張する一方、人間は最高の友人を求める気持ちが強くなっていると説明、それゆえに「AIは我々に新しい友人の登場を期待させるテクノロジーである」という見方を示した。

 さらに「不気味の谷現象」と呼ばれる理論を紹介。これはロボットがより人間らしくなるにつれ、見る側はある時点で突然嫌悪感を感じる、つまり感情面での不気味の谷が生じるが、ロボットがさらに人間らしくなり、人とロボットの見分けがつかなくなると再び好感が生じるという理論だ。

 同資料は、不気味の谷が生じるのはロボットがまだ人間らしくない段階では「人間らしい特徴」が目立つために見る側は親近感を感じるが、ロボットの人間らしさがある段階に達すると、今度は「非人間的な特徴」が目立つようになるため見る側は嫌悪感を感じるためだと説明している。

 記事はこの不気味の谷現象に中国科学技術大学が開発した「佳佳」の人間らしさを当てはめ、佳佳が非常に話題になっているのは非常に人間らしいために不気味の谷を超えることができているからだという見方を示した。


 記事は佳佳が仮設理論である不気味の谷を超えるほどに人間らしさを備えていると称賛しているが、実際のところは見分けがつかないという段階にはまだ到達していない。本物の人間の表情や動きと比較すれば、佳佳の動きはまだまだぎこちない。それでもロボットが一歩一歩人間らしさを身に着けているのは間違いない。将来AIロボットが人間にとっての最高の友人になるという、まるでSFのような世界がすぐ近くにまで来ていると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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