中国人にとって日本の武士道精神とは神秘的であると同時に、恐ろしくもあるようだ。中国メディアの捜狐は2日、「絶対服従で、生死を超越した」武士道精神の恐ろしさについて考察する記事を掲載した。


 旧日本軍は特殊だったと言って良いだろう。記事は、「神道」と「武士道」が日本の軍国主義、そして、文化を作り上げたと主張し、神道とは、日本が普通の国ではなく「神国」であるする、「強烈な優越感と排他意識」を日本人に与えるものだと主張。この「神国」論から派生したのが、「天皇は神の末裔」と信じて疑わない、天皇に対する絶対的な「尊皇」、および、「神国中心論」から「神国所有論」への拡張で、これが旧日本軍の武士道になったと分析した。

 続けて、日本における武士道の成り立ちについても紹介。荘園制度において荘園を守るために武装化した集団が武士の始まりで、鎌倉時代から江戸時代まで長きにわたって武士が支配階級となったと伝えた。そのうえで、複雑な武士道は主に「善悪はともかく、従うこと」、「生死を超えた信念」で成り立っていると主張、主君に対する忠誠こそが絶対であり、「善悪の最高の基準が主君に対して忠実であるか否か」で決まるのだと論じた。


 では、「生死を超えた信念」についてはどうだろうか。記事は、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」で有名な葉隠を引用し、武士道とは落ち着いて死と向き合い、潔く死ぬことなのだと論じた。

 記事では最後に、この武士道精神が戦時中は日本国民全体の信念となり、近代日本における旧日本軍の精神的支柱になったと主張、旧日本軍はこの武士道を極端なまでに発揮したため、「大日本皇軍」という言葉は、中国人の記憶の中に凶暴で野蛮の代名詞として刻み込まれたと結んだ。

 記事は、何とか武士道を理解しようとしてはいるものの、武士道とは何か、実際のところは説明するのは難しく、時代や人によって解釈が異なるものだ。あくまでも中国の視点から見た武士道精神と捉えるしかないだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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