家電や携帯電話には少量ながらも希少金属が使用されている。1つ1つの製品に含まれる資源の量は少なくとも、日本全体で見ればその資源の量は膨大なものとなり、こうした資源は「都市鉱山」とも呼ばれる。


 中国メディアの重慶晩報は23日、日本国内にある家電のリサイクルを行っている企業を取材したことを伝え、「日本は完備されたリサイクルシステムを通じて、資源利用の最大化を図っている」と伝えた。

 記事は、取材先のリサイクル企業では廃棄されたエアコンやテレビ、洗濯機、冷蔵庫などの家電を対象に、分解および粉砕を行い、プラスチックのほか各種金属資源を回収していると紹介。回収した金属はメーカーへと販売され、再び家電へと生まれ変わるのだと伝えた。

 分解した家電は資源ごとに分別する必要があるが、日本のリサイクル企業では自動化が進んでおり、鉄や銅を始めとした各種金属はもちろん、ポリプロピレンやポリスチレン、ABS樹脂など、各樹脂についても非常に高い精度で分別が行われていたと驚きを示した。

 続けて、日本では年間1800-2000万個もの家電が廃棄されており、これに使用されている資源を回収することは非常に大きな意義があるとしたほか、消費者が家電を廃棄する際には「消費者がお金を払ってリサイクル券を買わなければならない」と紹介。消費者にリサイクルにかかるコストの一部を負担させることで、無秩序な廃棄を減らすと同時に資源利用の最大化と環境への配慮を実現していると伝えた。


 中国でも家電からの資源回収は行われているが、日本のように環境への配慮がなされているとは言えないのが現状だ。たとえば、中国広東省には電子ゴミが世界中から集ってくる村があり、そこでは人びとが原始的とも言える方法で金属など資源の回収を行っているが、適切な処理が行われていないため回収の過程で有毒な化学物質が発生し、人びとの健康と環境が損なわれている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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