世界で大人気の春画 日本でもアートとして認めるべきと識者

2011年1月22日 17時00分 (2011年1月22日 17時33分 更新)

 春画は古くは「偃息図」といい、性の秘戯を描写した「アート」である。その芸術性は海外でも高く評価され、これまでに世界各国で10もの展覧会に出品されているほど。中でも所蔵点数が多いとされるイギリス・大英博物館では、2013年に初の春画をメインにした展覧会開催が予定されている。

 ヨーロッパでは1990年頃から春画の展覧会が開催されていたが、エポックとなったのは1995年の大英博物館の「喜多川歌麿」展だったという。浮世絵研究家の白倉敬彦氏が語る。
 
「この時、喜多川歌麿の作品の一部として春画も展示されたのですが、由緒ある大英博物館に春画が並んだことで話題となり、カタログがあっという間に完売。増刷する事態になりました。ヨーロッパの春画に対する興味の強さがより鮮明になった出来事でしたね」

 その後、2002年にフィンランドのヘルシンキで大規模な春画展が開催されたことを皮切りに毎年のように開かれるようになり、2008年には米ニューヨークでも開催。ついにヨーロッパ以外の地でも春画の芸術性が認められることとなった。

 さらに2009年にはスペインのピカソ美術館で興味深い試みがなされた。「Secret Images」と題された企画展で、ピカソが個人的に所蔵していた春画と、これらの春画に影響を受けて制作されたとみられるピカソの作品が同時に展示されたのだ。

「これは世界中で大きな話題となり、その年、ヨーロッパの美術館で最も優れた企画展に与えられる賞を受賞したと聞きました」(白倉氏)

 世界のどこかで毎年のように春画展が開催されているが、残念ながら製作元の日本では未だ開催される見込みはない。今、日本人も春画をアートとして見直す時期が訪れているのだ。

※週刊ポスト2011年1月28日号

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