クラブ摘発の流れはライブハウス、スナック、アイドル劇場にまで拡大する?

2012年10月9日 00時30分 (2012年10月24日 13時01分 更新)

バンドメンバーが客を煽り「ダンスをさせた」ら、風営法の対象に? 今、クラブ摘発の流れがライブハウスにも拡大しつつある

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深夜に無許可で客に飲食させ、ダンスをさせた罪で、今、全国で警察によるクラブの摘発が相次いでいる。

罪状は風営法違反。風営法では、客にダンスをさせ、飲食させる営業(=風俗営業)をするならば公安委員会に許可をとらなければならない。だが許可を取ると、午前0時(繁華街では午前1時)までしか営業してはならない。つまり、現在深夜に営業しているクラブのほとんどが無許可営業ということになる。

今まで“グレーゾーン”の中で営業してきたクラブに、突然メスを入れ始めた警察。だが、その流れはクラブだけにとどまらないだろうと、風俗事情に詳しいライターの松沢呉一氏は語る。

「今後はライブハウスに拡大するでしょうね。ライブハウスは単なる飲食店ではなくて、興行場法の規制を受けます。しかし、現実には一部の大きなライブハウスが興行場の届けを出しているだけで、あとは飲食店の届けだけでやっています。興行場法は保健所の管轄なので、すぐに締めつけが強まることはないでしょうけど、興行場法と風営法はまったく別の法律ですから、興行場の届けを出していても、踊らせたと見なされれば風営法違反になる。腕を上げるだけならいいとしても、クラブ同様の営業をしている場合はアウトでしょう」

クラブ同様の営業をしているライブハウスとはどういったものか。今年4月に摘発された大阪・キタ(梅田)にあるクラブ『NOON』の経営者・金光正年氏が語る。

「9月の頭に大阪のライブハウス・Y店に警察の立ち入りがあって“風俗営業である”との注意を受けてます。Y店はライブハウスの看板を掲げてはいますが、昔からDJを呼んで深夜のイベントを開催する店舗として有名でした。限りなくグレーな営業形態ですが、そういった店へのガサ入れが大阪では実際に始まっている。風営法による規制は、もはや“クラブ狩り”なんていうレベルの話じゃないということです」(前出・金光氏)

注意を受けたY店は現在、深夜営業を停止中だという。客を踊らせるような営業をするのであれば、風俗営業の許可を取ればいいと考えてしまうが、実はこのライセンスは取得がかなり難しいのだ。

「一番のネックは店の大きさ。風営法だと一室66㎡以上の床面積がないと許可が下りないから、渋谷あたりの小さいライブハウスやクラブは、ほとんど飲食店の許可で営業せざるを得ない。これがガチガチに取り締まられるとなったら、ほとんどの店は営業停止に追い込まれるんじゃないか……」(渋谷駅近くのライブハウス店長)

風営法そのものが実態と乖離(かいり)しているために、世の中のあらゆる業態の店舗が、風営法の物差しで見るとグレーゾーンに置かれているというのが現状だ。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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