現代人にはさまざまな娯楽がある。スマホ、映画、テレビ、海外旅行。目がまわりそうだ。ところが江戸時代の庶民には、楽しみというものがあまりなかった。せいぜい草双紙という漫画みたいな読み物を寝っ転がって読むか、歌舞伎見物くらいのものである。と思っていたら、ひとつあるではないかと著者はいう。うまくすればまったくお金がかからず、しかもすこぶるつきで楽しいやつがである。それは、人体さえあればOK。言うまでもなくSEXである。
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だから「江戸はお盛んだった」とこの本、『お盛んすぎる江戸の男と女』(永井義男/朝日新聞出版)は伝えるのである。江戸時代は、今と変わらず、いやいや今よりずっとセックスに関して奔放な、桃源郷だったと。
この本、パラパラっとめくってなにが印象的かと言えば、春本から取った版画絵だ。春本というのはポルノブックのこと。あれやこれやの体位を試す男女のカラミが次々とあらわれるんである。
もちろん、当時だってゆるいにしろきびしいにしろ、風紀を取り締まる法はあった。身分制度が厳格だったので、たとえばお店の主人や若旦那と奉公人の恋愛は禁止されていた。だがそんな法律あってなきがごとしにその手の関係は世にあふれていたのである。
庶民ばかりじゃない。武士だって、不倫の現場を見つけたら、2人重ねて胴体輪切にしていいことになっていたくせに、そのような惨殺の行われた例はきわめて少なく、妻の貞節を厳格に定めた法はたてまえ、離縁するなど穏便に済ませたと書かれている。…
















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