AKBライブ放送で総選挙?川田十夢が切り拓くARの可能性と未来とは?

2013年10月6日 13時00分 (2013年10月7日 12時08分 更新)
 ドキュメンタリー番組を日々ウォッチし続けている映画監督・松江哲明氏が、ドキュメンタリー作家の視点で“裏読み”レビューします。

【今回の番組】
 9月29日放送『情熱大陸~AR三兄弟・川田十夢がおくる「未来のテレビ」』(TBS系)

 2013年9月29日、22時を過ぎた頃、iPhoneで『情熱大陸』のアプリケーションをダウンロードした。僕はこんなことで「おお! いつもと違うぞ」と感じてしまう。放送まであと一時間ちょっと。久々にテレビの前でワクワクしていた。

 今回『情熱大陸』で取り上げられたのは、AR三兄弟(ALTERNATIVE DESIGN++所属の開発者3人組)の川田十夢。テレビ雑誌「テレビブロス」(東京ニュース通信社)でも紹介されていたから、人となりは知っている。

 AR(Augmented Reality)とは日本語に訳すと拡張現実。例えば、雑誌をwebカメラやスマホにかざすことでヴァーチャル映像が見えたり、CDの歌詞カードに動画を隠しておいたり。現実世界と仮想の情報とを融合させて、現実の延長に別の世界をつくり出す。強化現実ともいう。

 番組では、配送用の段ボールに、ダンスを踊るキャラクターを仕込むというプレゼンがされていた。だが、こう書いていても、僕には仕掛けがわからない。ダウンロードで一喜一憂するほどの機械オンチなので。でもなんだか楽しそうな道具だということはよくわかる。プレゼンを受けた社長は、スマートフォン(スマホ)をかざすと段ボールがステージに変わるさまをとても喜んでいた。

 番組の冒頭に紹介されていた、画面上に自分の顔が現れて目からビームが放たれ、現実の物体に当てるゲームでは、場内が爆笑に包まれていた。散々楽しんだ挙げ句「で、どうなってるの?」という疑問も浮かぶのだが、まずは興奮させられる。この様子が実に面白い。AR三兄弟のロゴも含め、なんだか懐かしい感じさえする。ドットの粗い文字がファミコン(ファミリーコンピュータ/任天堂・1983年発売)以前のコンピューターを想像してしまうのだ。最近の洗礼された丸っこいデザインではなくて、80年代の雰囲気。この「目からビーム」も、いうなれば縁日の射的だ。川田氏が目指しているのは、きっと彼が子供の頃に想像した未来を形にすることではないか? そんな気がした。

 「どこでもドアと通り抜けフープはつくれると思ってますね」と語る彼は、やはり同世代だった。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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