兵庫県議の野々村竜太郎議員が昨年度1年間に、陳情などの名目で同県・城崎温泉などへ計195回の日帰り出張をし、政務活動費から約300万円を支出していた問題で、7月1日、野々村議員が釈明会見を行った。会見後半で野々村議員は、号泣しながら「やっと議員になったんです」「(記者に対し)あなたにはわからないでしょうね」「日本を変えたい」などと絶叫し、そのシーンが連日テレビで放送されるなどして波紋を呼んでいる。

 その野々村議員について、4日1時~放送のラジオ番組『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に出演したお笑いタレント・岡村隆史(ナインティナイン)は、お笑いの観点から“大絶賛”するとともに“エール”を送った。

 まず、岡村は、会見冒頭で記者に「お名刺いただけますか?」などと語りかける野々村議員を見て「期待感、すごかった」といい、野々村議員について「テレビを面白くする救世主といって過言ではない。いやー、面白い」と“絶賛”。その理由について岡村は、野々村議員が会見前半で「平常心を持って質問してください」と発言したにもかかわらず、自身が徐々に平常心を失い号泣していた点を挙げ、「(吉本興業のタレント養成所である)NSC(吉本総合芸能学院)の教材にしてもええよ。“振って”おいて“落とす”みたいな、基本ができてる」と評価した。

 続けて岡村は、会見では結局、野々村議員は出張の理由等についてきちんと説明しないままで終わった点について、「うまいことスルスルっと、言うてる内に逃げた」と分析。

そして、「このまま何回も会見してほしい。もっと新しい笑いがくる。もう1回見たい。がんばれ! って思ってしまう。逃げろ! って」と“エール”を送った。

 このほかにも番組内で岡村は、野々村議員が会見中、記者の質問を聞く際に両耳に手をあてるなどの素振りを見せていたことについて、「ビジュアルも最高。

どことなくかわいく見せて、同情を買おうとしているみたい」とビジュアル面も評価。さらに、「すごい人がおるんだ」「テレビって、まだまだ面白いって思う」などとテレビの可能性にまで言及する一方、「こんな人が出てくるから、新しいお笑い芸人が出てこない」と、個性の強い他分野の人々がお笑いタレントの領域まで侵犯しかねないと懸念を表した。

 果たして今後、岡村が期待するように、改めて野々村議員の会見が開かれることはあるのか。心の底ではそれを期待している人々も少なくないのかもしれない。
(文=編集部)