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肝がんのメカニズム解明、脂肪性肝炎がカビの到達に関与

2017年8月20日 13時22分 (2017年9月16日 10時00分 更新)

 近年、非B非C肝がんの頻度が増加している。欧米ではアルコールの過剰摂取によるアルコール性脂肪性肝炎(ASH)が主なものだが、これに加えてメタボリックシンドロームとも深く関連する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の増加が目立っている。後者は世界的な増加傾向をみせており、日本においても例外ではない。ASH及びNASH患者においては、腸内に生息する病原性真菌(カビ)の一種カンジダ菌が肝臓に到達することが報告されている。しかし、肝臓に到達したカンジダ菌が肝がんの病態形成機構に及ぼす影響は分かっていなかった。このほど、理化学研究所らの共同研究グループは、肝臓に侵入した真菌が肝細胞死を引き起こす分子メカニズムを明らかにした。


 研究グループの小嶋特別ユニットリーダーが以前に実施した先行研究から、通常は細胞質に存在するタンパク質架橋酵素「トランスグルタミナーゼ(TG2)」が細胞核に局在することで肝細胞死を引き起こすことが解明されていた。今回、共同研究グループは、病原性カンジダ菌と非病原性の酵母菌を肝細胞と共培養し、カンジダ菌が活性酸素、特にヒドロキシルラジカルを産生することを確認。これが肝細胞におけるTG2の核局在と活性促進を招き、肝細胞死を引き起こすことが明らかになった。


 目立ったお酒の習慣がなく、B・C型肝炎でもない人の脂肪肝であるNASHは、メタボリックシンドロームの肝臓における表現型。生活習慣の乱れやストレス、内臓肥満が原因で引き起こされて、肝細胞のなかに油の粒溜まった状態が肝臓の環境を悪化させる。

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