毎朝の満員電車で会社に着く頃には、グッタリと疲れてしまう。
そんな憂鬱な満員電車のストレスを取り払うのに有効なメソッドがある。

それが書かれているのが『脳がクリアになるマインドフルネス仕事術』(川野泰周著、クロスメディア・パブリッシング刊)だ。本書は、精神医学や睡眠学の観点、マインドフルネスの原点である禅のエッセンスも絡めながら、マインドフルネスをよりビジネスパーソンが実践しやすいメソッドを紹介している。

満員電車のストレスを取り払うメソッド、それが「つり革瞑想」だ。

つり革瞑想とは、「つり革につかまった状態でさまざまな瞑想をしてみる」という川野氏のオリジナルのメソッド。これはマインドフルネスの一つといえる。

マインドフルネスとは、簡単に言えば「あれこれ考えず、ただ目の前のことに集中する態勢」のこと。

グーグルがマインドフルネスを基にした研修プログラム「Search Inside Yourself」を開発したのを皮切りに、現在は欧米一流企業が次々と取り入れている。

では、具体的に「つり革瞑想」とは、どのようにやるのか。

1、できるだけ背筋を伸ばして、目を閉じ、ひと駅通過するまで呼吸瞑想をする。
2、次に目を開けて、まわりの網棚や外の景色、車内に乗っている人の様子などを不自然でない程度に観察し、「中吊り広告がある」などのイメージを見たままの形で脳内にインプットしていく。
3、30秒ほど観察したところで、目を閉じ、脳内で車内の様子を再現してみる。そして、その中にいる自分を想像する。


4、その自分の姿が、電車の外に飛び出していく様子をイメージする。ふわっと体が浮いて天井や窓から抜け出していき、電車を空から見下ろすイメージ。そして、南の島など、自分の想像の世界を好きなだけ楽しむ。

この「つり革瞑想」によって、心が軽くなる。これを繰り返すうちに「満員電車=不快」というマインドセットが和らいでいくのだ。
満員電車は毎日のこと。

少しでも憂鬱な気分を晴らしたいものだ。身動きできない状態でもできる、「つり革瞑想」を試してみてはどうだろう。

また、『脳がクリアになるマインドフルネス仕事術』には、ビジネスで役立つ方法が書かれている。ぜひ参考にしてもらいたい。

(新刊JP編集部)