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自社ブランド生んだ「蛟龍得水」

2017年7月16日 10時45分 (2017年7月17日 10時40分 更新)
■照準は「25歳女性」名前は日本語で
1991年5月5日、欧米への「弾丸出張」に出た。ひと月前に常務に昇格し、レディス事業本部長となっていた。その際、紳士服事業本部長とともに、社長に「海外デザイナーのブランド品を輸入したり、ライセンスを得て生産したりという時代では、もうないかもしれない。時代に合った日本発のブランドをつくれないか、考えてくれ」と言われていた。
出張には、部下の幹部2人を連れていく。パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークとファッション最前線を視察し、最新情報を聴いて回り、1週間弱で帰国した。48歳。疲れを心配されたが、30代で海外事業部長を務め、過密な日程には慣れていた。というより、それまで海外ブランドの国内生産を立ち上げ、軌道に乗せることに打ち込んでいたから、久しぶりの海外は「水を得た」の感もある。沸々と、力が湧いてきた。
別に、海外の先端的な動きを採り入れよう、としたのではない。新鮮な刺激に触れながら「90年代という時代に合った日本発のブランドとは?」を、考えたかった。
答えは、意外に簡単に出た。
1人のデザイナーの品だけの店に、もう集客力はない。むしろ、コンセプトや味わいを統一した様々な品がある店に、人は集まる。そして、カジュアルな商品が、成熟した社会で主流になっていく。
同行した2人も、頷いた。
では、具体的にどんなコンセプトにすべきか。少数のメンバーを選び、議論を重ねさせる。
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