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岡山の建築家グループ「古民家再生工房」の30年。地域に根ざした建築を求めて

2017年9月5日 11時07分 (2017年9月14日 10時55分 更新)

バブル景気に沸く1988年、世間に先駆けて古民家の改修に取り組む


岡山県に「古民家再生工房」という建築家グループがある。今年で活動30周年。設立は1988年に遡る。

1988年といえば、“バブル景気”の真っ最中だ。新築住宅の着工戸数はピークに近い168万4644戸を記録した。昨年(2016年)の着工戸数は96万7237戸だから、まさに隔世の感がある。

今でこそ、既存の住宅を“リフォーム”する、“リノベーション”するという発想も広まったが、当時は“スクラップ・アンド・ビルド(壊して建てる)”が当たり前。そんな時代に彼らはなぜ、“古民家再生”に目を向けたのだろうか。



地域独自の住宅を模索して始めた民家研究から、再生改修へ


「古民家再生工房」のメンバーは、おのおのが自分の事務所を構える6人の建築家たち。1988年当時は30~40歳代で、ほとんどが独立して間もない頃だ。「当時は、家を建てるのに建築家に頼むような時代ではありません。私たちの仕事とは何か、お客さんに理解してもらうことから始めなくてはならなかった」とメンバーの1人、楢村徹さんは振り返る。

楢村さんを刺激したのは、ミラノや東京で実績があるにもかかわらず、故郷・倉敷へのUターンを選んだ矢吹昭良さんとの出会いだ。「この街で建築を志すなら、東京と競っても意味がない。それよりも地域の文化や気候風土に合った住宅のあり方を探ろうと、一緒に民家を研究するようになったんです」

その民家研究も、当初の目的は新築住宅の設計にあった。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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