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敏腕部長を破滅させた"黒革の手帖"の中身

2017年9月14日 09時15分 (2017年9月15日 09時11分 更新)
東証一部上場企業のある部長は、毎月数百万円を高級クラブに落としていた。その「経費」はクラブママの脱税を手助けするもので、一部は自身の懐にも入っていたという。不正が発覚したとき、部長はシラを切ったが、ママの「黒革の手帖」が動かぬ証拠となった。なぜママは部長を裏切ったのか――。元東京国税局主査の佐藤弘幸氏が、「古典的でバレにくい」という手口を解説する。
■部長と高級クラブのママはデキていた
東京国税局には、銀座、歌舞伎町、池袋、新橋、六本木など、日本を代表する繁華街を所管する8税務署に「繁華街担当」(バーやクラブなど現金商売・風俗調査の専担部門)が置かれている。部内用語で「ハンカ(繁華街)」、「トクチ(旧名称が「特定地域」だったので、その略称)」、「ピンク(現金業種の部内書類がピンク色のため)」などと呼ばれる。
ハンカの調査官は主たる業務をアフター5に行う。業務の多くを内観調査(内偵)に頼る必要があるためだ。他の職員が「お疲れさま」と言って退庁するころに、私服に着替えてターゲットに向かう。
私がハンカだったころの話だ。東証一部上場企業S社で部長を務める52歳のA氏は、高級会員制クラブ「ミリオンクラブ(仮名)」のママとデキていた。このクラブは会員が100名ほどと小規模だが、紹介でしか入ることを許されないため、A氏のような社会的地位の高い客がたくさんいる。
A氏の羽振りはよく、S社のクライアントのお客さんや、部下を連れてきてはボトルを空け、とにかく飲んでいた。
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