「萌え系」「婚活」……現在の若い世代を特徴づけるキーワードだが、こうしたトレンドを積極的に活用し、新たな支持層を増やしている意外な“業界”がある。
「“業界”という言葉は相応しくない!」とお叱りを受けるのを覚悟で言えば、それは「神社・寺院業界」である。
「萌え系」×「神社・寺院」の“異色コラボ”については、以前も「萌え系看板」で有名な東京都・八王子の了法寺や、人気アニメ『らき☆すた』のモデルとなった埼玉県の鷲宮神社などを紹介した。
ちなみに、鷲宮神社は「らき☆すた神社」としてすっかり定着し、観光客も急増。2010年の正月三が日の参拝客は45万人と過去最高を記録し、「町おこし」の成功例としても注目されている。
さて、もうひとつのキーワードである「婚活」のほうだが、こちらは元来「萌え」より神社・寺院と馴染みがいい。特に神社に関しては、その由来から「縁結び」をご利益とする神社が全国に無数にある。
こうした神社が、昨今パワースポットとして「良縁」を望む女性を中心に大きな注目を集めているのだ。
京都観光の定番スポットである「地主神社」、東京・浅草の「今戸神社」、福岡の「恋木神社」などなど、ネットで「婚活 神社」を検索すると、「お参りしてきました」というブログが多数目に付く。
こうした人気を背景に、ジェイコムが2月のバレンタインに「良縁神社」としてもっとも名高い京都・地主神社をネット上で仮想参拝できるサービスを提供するなど(現在は終了)、「異業種」とのコラボ企画も登場している。
さらに、単にお参りするだけではなく、神社・寺院を「出会いの場」として活用したいという動きも活発化している。
たとえば、静岡県浜松市の寺院・西湖山龍雲寺のケースが有名である。同寺で3月に開かれる婚活企画「吉縁会」は、浜松・磐田の7つの寺院が中心となり、近郊の寺院などが協力して開催されるものだ。男女合わせて60人の定員に対し、予想を上回る100人近い応募が寄せられた。
今回は、先着で20~40代の男女独身者84名の参加が予定されている。好評につき、次回開催の計画もあるという。
また、東京・浅草の今戸神社でも、同神社で神職に就く女性の発案により、2008年から「縁結び会」を発足。ご祈祷と交流の場を設けた会を不定期で開いているが、同神社のホームページによると、現在の登録者数はすでに2000名を越えているとか。
こうした企画に関心を示す人々の心の底には、おそらく「安定志向」があるのだろう。…



