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日本で買い物、ドル・ユーロ・人民元で支払い? 広がる外貨決済

2015年11月30日 17時06分 (2015年12月1日 16時28分 更新)

日本で買い物、ドル・ユーロ・人民元で支払い? 広がる外貨決済(写真=PIXTA) (ZUU online 編集部)

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 日本にいて「外国通貨での決済」のニーズがあるのは主に外国人観光客だが、実は日本人にとっても結構便利なものなのだ。少しずつだが外国通貨決済に対応した店も増えてきている。

■ドンキや浅草の商店街では外国のお金で買い物できる

 1月末から2月上旬は中国の旧正月「春節」。この時期は中国などからの観光客数が一気に増える。今や「爆買い」は定着した感もあり、都内各地の買い物スポットでは中国など外国からの観光客、買い物客を見ない日はないが、「春節」の時期はさらにその数が増すだろう。

 外国人から人気を集めている店の1つがディスカウントストア「ドン・キホーテ」だ。クリスマスやハロウィンなどの時期に重宝するパーティーグッズから衣料品、家電、コスメや食料品など何でもそろう24時間営業の“驚安の殿堂”。最近、日本らしい土産品も充実させている。また全店が免税対応で、Wi-Fiも利用でき、外国語のPOPも充実させている。

 そのドン・キホーテが今年、外国の通貨での支払い対応を始めた。中国人民元、米ドル、韓国ウォン、ユーロ、タイバーツ、台湾ドル、香港ドルの7種類で、紙幣のみだ。「自国の通貨で支払いたい」「余った日本円を使い切るときに足りない分は自国の通貨を充てたい」というニーズにこたえたもので、高い人気を集めているという。

 同様の取り組みは浅草の商店街でも実施されている。商店街が注力していることもあって、浅草周辺では外貨で買い物できる店舗が増えているのだ。

■カード決済時に円で払うか自国通貨にするか決めるサービス

 外国通貨の決済サービスは、別の形でも充実しつつある。紙幣での支払いではなくカードでの支払い時でも利用できるようになりつつある。

 プリンスホテルは今年7月から、カード決済時に決済する通貨を選択できる「多通貨決済サービス」を開始した。新宿プリンスホテルとサンシャインシティプリンスホテルなど都内のホテルから導入、全国のホテル、ゴルフ場、スキー場への導入を目指しすという。

 外国人旅行客がクレジットカードで支払う時、通常は円建てで決済し、為替レート確定後に自国通貨で換算された決済額が通知されるが、この「多通貨決済サービス」では、カード利用時に自国通貨での金額も提示され、円建てと、自国通貨のどちらかを選べるため、「為替レートにによるリスク」を気にせずに買い物できるという訳だ。

■日本にいれば外国通貨での支払いは不要?

 実は最近、日本でも外国の通貨での支払いを求める声が高まっている。もともとニーズといっても、米軍基地のある地域など限定的なものだった。しかし昨今、外国の通貨を手にする機会が増えている。航空券の値段が下がったことから外国に行くハードルが下がっているし、ビジネスの面でも外国で事業展開をする日本企業が増えており、出張で海外へ行くことが珍しくなくなりつつあるからだ。

 たとえ外国の紙幣そのものを手にすることはなくても、クレジットカードを通して為替レートの影響を受ける買い物、支払いをする機会は増えている。外国に行く人で、いつもはクレジットカードで支払っているという場合でも、現金は少なからず必要だし、両替して使い切れなかった外国のお金が手元にあるという人もいるのではないだろうか。

 「自分は仕事でもプライベートでも外国に行かないから関係ない」と思う人もいるかもしれないが、実は旅行で行かなくても外国の通貨で支払いできたほうがお得なことがある。

■海外のAmazonで買い物するメリット

 たとえばネットショッピングで海外から品を取り寄せる場合だ。ここではたとえばAmazonでの買い物を想定してみる。Amazonはサービス展開している国ごとにオンライン店舗を持っており、日本のアマゾンと米国のAmazonでは品揃えも違うし値段も異なる。

 わざわざ外国のAmazonで買い物する理由はいくつかある。まずBlu-rayやCD、DVDなどのソフトでは、発売されている国によってバージョンが異なることがある。特典も同様で、ソフトに入っている映像特典、パッケージに同梱された特典などが、日本で発売されている商品と違うことがある。そもそも日本のアマゾンでは取り扱いのない品が海外のAmazonにはある、というケースも少なくない。

 それ以上に大きな理由はやはり価格だ。このところ円安傾向にあるものの、円高であれば送料を払っても日本で買うより安く入手できることがある。説明書や付属の書類が日本語対応していないことなど不便もあるが、それ以上に価格面でのメリットが感じられるなら、使わない手はない。

 多くの人が使う決済方法は外国旅行のケースと同様、クレジットカードだろう。だがクレジットカードの場合、業者に手数料がかかる分、ユーザーにとっては高くつくことがある。またカード使用時と決済・引き落としのタイミングがズレるため、安上がりになることもあるものの、損をすることもある。為替レートの変動リスクを背負うことになるのだ。

 ちなみにAmazonでは、外貨か日本円か決済通貨を選ぶこともできるのだが、手数料が高いためあまり人気はないようだ。

■即時決済されるデビットカードという選択肢も

 そこで支払い方法として便利なのがデビットカードだ。即時決済されるデビットカードは、決済タイミングが決められること以外にも利点がある。自身の残高以上の買い物をする心配がないこと、クレジットカードを作れない15歳以上の学生や年金生活をしている人でも持つことができることなどだ。

 さらにソニー銀行が発表した、キャッシュカードとVisa デビットカードが一体となった「Sony Bank WALLET」なら、円の利用額は円普通預金から、外貨の分は該当する外貨預金から即時に引き落とされる。対応通貨は、円やドル、ユーロのほかに、英ポンド、豪ドル、NZドル、スイスフラン、香港ドル、カナダドル、南アフリカランド、スウェーデンクローナだ。日頃からソニー銀行で、為替レートを見ながら外貨を貯めておけば、いざ買い物という時に、お得に支払うことができるのだ。

 デビットカードの国際ブランドはVISA、マスター、銀聯で、ほかにもJCBなどがある。VISAデビットの場合は、三菱東京UFJ、琉球、楽天、ジャパンネット、りそな、イオンなどの銀行が発行している。自分が利用している銀行のデビットサービスを確認してはどうだろうか。もちろんデビットカードが万能という訳ではないので、自分に合った決済方法をしっかり見極める必要がある。

■2020年に向けて外貨決済の環境はますます充実する

 2020年の東京オリンピック、パラリンピックに向けて政府、観光庁は訪日外国人数2000万人を目標に掲げている。2014年の訪日外国人数は、13年の実績を約300万人上回って1340万人を突破した。今後もこの数を増やすための施策がとられるはずだ。

 外国人が増えれば、外貨での支払いができる場所やサービスは増えるはずだ。日本人の間でも、為替の変動リスクを避ける目的もあって、外貨預金のニーズが高まることも予想される。

 「日本で買い物するときは日本円でしか払えない」「外貨で払うと手数料がかかって損する」という思い込みをしている人も少なくないだろう。外貨決済の環境は今後より充実する。せっかくなら、お得に買い物できる方法を見定めてはどうだろうか。(ZUU online 編集部)

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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