アップルの“奴隷”となった液晶産業に怨嗟の声

2016年1月18日 09時00分 (2016年1月25日 07時56分 更新)
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米モルガン・スタンレーなどは、2016年のiPhoneの出荷台数が前年を5%前後下回ると予測している Photo by Ken Fukasawa

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 米アップルが放つ“毒”がまたもや、液晶メーカーの経営を直撃しようとしている。

「想定以上に、受注の谷が深そうだ」。中国におけるスマートフォンの流通在庫の膨張を発端にして、2016年1~3月期のiPhoneの生産調整の観測が出始めたのは、昨年12月初めごろ。

 もともと、生産量が減る時期ではあったが、あるサプライヤーによると、当初計画より3割前後も少なく、それまでフル稼働させていた生産ラインに「急ブレーキをかけざるを得なくなった」という。

 中でも、シャープをはじめとした液晶メーカーの苦悩は深く、アップルからの発注が一時ゼロになった13年初めの“悪夢”が、頭をよぎる。

 iPhoneの液晶は、シャープが4.7インチの「6s」を、ジャパンディスプレイ(JDI)と韓国LGディスプレイが6sに加えて、5.5インチの「6sプラス」も供給している。

 関係者によると、減産の割合は6sプラスの方が大きいといい、特にLGは液晶の供給先の6割がアップル向けと依存度が高いため、在庫調整の大きなリスクを足元で抱え込んだかたちだ。

 JDIも、アップルとの取引拡大を目指して、5月に新工場を立ち上げるだけに、大きな不安が付きまとう。12日には株価が300円を割り込んでしまい、上場来安値をあっさりと更新した。

遠いパラダイムシフト

 一方のシャープ。幹部は、iPhone用液晶の生産で「6sは、うちに優先的なアロケーション(割り当て)がある」と言い、減産の影響は、JDIなどに比べれば限定的と話す。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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