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アベノミクスで「同一労働同一賃金」は進んだか?

2017年10月6日 17時28分 (2017年10月7日 17時08分 更新)

アベノミクスで「同一労働同一賃金」は進んだか?(写真=PIXTA) (ZUU online)

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安倍内閣が推進してきた「働き方改革」、中でも目玉政策として掲げた「同一労働同一賃金」は実現に向けて進んでいるのだろうか? 衆議院が解散され、総選挙を目前に控えた今、「平成28年パートタイム労働者総合実態調査」や他の政府統計から検証する。

■「同一労働同一賃金」に関する政府の狙い

首相官邸が発表している「働き方改革実行計画」は、30代以上の女性は、子育てや介護を理由として自ら非正規雇用を選択しているほうが多いことを問題視し、「同一労働同一賃金」の法律を整備することで、正規雇用と非正規雇用の待遇差を解決することを目標としている。

この方針を受けて厚生労働省では、現在正規の仕事がないからを非正規労働の選択理由としている人、いわゆる不本意非正規雇用労働の割合を2016年の15.6%から2020年には10%以下にすることを目標として掲げている。

「同一労働同一賃金」というスローガンを掲げているが、政府は実際には、子育てや介護を理由として不本意ながら非正規労働を選んでいる人を減らすのを狙いとしている。

■「同一労働同一賃金」はほとんど進まず

安倍内閣発足の2012年12月以降、「同一労働同一賃金」は進んだのだろうか。

「平成28年パートタイム労働者総合実態調査」では、2016年10月時点を対象に、全国約1万の事業所に対し、正社員と職務が同じパートがいるかについてと、正社員と職務が同じパートについて基本給、手当、賞与、退職金の4項目で正社員と同様の算定制度で算出しているか尋ねている。

その結果、「正社員と同様の算定制度で算出している」と答えた割合は基本給では16.2%、役職手当は49.9%、賞与は17.1%、退職金は40.3%。給与の基本となる基本給と賞与は、80%以上の企業が正社員とパートの格差をつけていると回答している。

ちなみに2011年の前回調査との比較では、「正社員と同様に算出していると答えた割合」は給与では2.3ポイント増加。賞与でも2.0ポイント増にとどまっており、統計からは「同一労働同一賃金」はほとんど進んでいないことがうかがえる。

■「不本意非正規雇用労働者」は減少傾向

一方、非正規労働の理由については安倍内閣発足後に変化が見られる。厚生労働省が四半期ごとに発表している「労働力調査」では、現在の雇用形態についた理由を調査している。

その中で、不本意非正規雇用労働者として定義される「正規の仕事がないから」という回答は2013年の17.9%から2016年は14.7%と3.2ポイント減少したのに対し、「家事・育児・介護等と両立しやすいから」という回答は2013年の10.4%から2016年は11.4%と1.0ポイント増えている。

数字からは、正規の仕事につきたい人は非正規労働から正規への転換が進む一方、家事・育児・介護理由で現在の仕事を選んでいる人が多くなっていることが分かる。

■進まない理由は雇う側の意識や慣行

厚生労働省のパートタイム労働者総合実態調査では、パートタイマーの給与が同じ職務の正社員より低い理由についても聞いている。

回答で最も多いのは、「パートは勤務時間の自由が利くから」が49.0%であり、次いで「パートは残業の時間数、回数が少ないから」が30.9%、「そういった契約内容でパートが納得しているから」が29.5%――の順である。

上位2つの理由から、「勤務時間の自由」と「残業」が正社員とパートタイムの給与格差の主な理由として企業が考えていることがうかがえる。言い換えると、柔軟な勤務体系を得るためには賃金を犠牲にしなくてはならないというのが現状ということだ。

「パートタイム労働者総合実態調査」では、5人以上の雇用者を雇っている企業を対象に聞いているため、企業側の意向が結果には反映されている。この結果を見る限り、残業や勤務時間といった柔軟な勤務体系を従業員から奪う対価として賃金格差を与えるという、従来の日本的な労働慣行が多くの企業の実態と言えるだろう。

こうした雇う側の意識や慣行が変わらなければ、政府がいくら掛け声を上げても「同一労働同一賃金」は進まないかもしれない。(ZUU online編集部)

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

コメント 2

  • 匿名さん 通報

    それは雇っている者が決めることで←そう、だから同一労働同一賃金を原則にして何ら構わない訳だ。責任を負う立場の就労者にだけその分の加算をすれば済む話。

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  • 匿名さん 通報

    立場が違えば同じ労働でも責任が違ってくる。それは雇っている者が決めることで、雇われている者が決めることではない。当然に政府が決められることでもない。

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