『私は貝になりたい』公開 リメイク映画に未来はあるか?

2008年12月1日 08時00分

(C)2008「私は貝になりたい」製作委員会

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 今、日本の映画市場は東宝が支えている。今年に関しても、宮崎アニメ『崖の上のポニョ』(興収150億円)を筆頭に、人気TVドラマの映画化『花より男子』(77億円)、『容疑者Xの献身』(45億円)、三谷幸喜監督・脚本の『ザ・マジックアワー』(40億円)、定番アニメ『ポケモン』(48億円)に『ドラえもん』(33億円)、そしてベストセラー・コミックの映画化『20世紀少年』(40億円)などなど、興収30億円を超えた映画が7本も出ている。今年に入ってから、東宝以外で、興収30億円以上の映画を2本以上配給した映画会社はない。


 ジャンル的にも死角の見あたらない印象だが、その東宝にして、なかなか苦戦しているジャンルがある。それは、リメイクだ。ここ2年ぐらいの、東宝配給のリメイク作品の成績を見てみよう。

『犬神家の一族』(06年12月)......9億円
椿三十郎』(07年12月)............12億円
『隠し砦の三悪人』(08年5月)......10億円 
※カッコ内は公開時期。その後の数字は興収(編集部推定)

 『犬神家の一族』は、76年の市川崑監督の大ヒット作を、監督自らがリメイクした作品。昨年の正月映画として封切られたが、オープニングの順位は8位と振るわず、最終的に興収10億円にも届かなかった。『椿三十郎』は、黒澤明監督・三船敏郎主演の62年の傑作を、織田裕二主演、森田芳光監督でリメイクし、これまた正月にぶつけたが、最終興収12億円と低迷。ちなみに同作の公開週には、11月上旬から続映中の2作品『ALWAYS・続・三丁目の夕日』(1位)、『恋空』(2位)が居座っており、『椿三十郎』は自社配給作品に頭を押さえられての4位スタートという皮肉な状況になっていた。そして、もう1本の黒澤監督作リメイク、今年5月の『隠し砦の三悪人』も、樋口真嗣監督に松本潤長澤まさみというスターパワーを加えたが、これまた興収10億円と凡庸な成績に終わっている。
 
 まあ、普通の配給会社なら10億円行けば御の字という話もあるが、そこは常勝軍団の東宝のこと、周囲は『20億円、30億円は当たり前』と期待してしまう。15億円を下回ってしまうと、『成功』ではなく『失敗』と捉えられても仕方がない。

 そして今回の『私は貝になりたい』。こちらのオリジナルは劇場映画ではないが、TBSが58年にオンエアした名作TV番組のリメイクである。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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