あっという間に100万部を突破した、村上春樹氏の新著『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)。書店には“ハルキスト”と呼ばれる熱心なファンが長蛇の列を作ったが、村上氏に対して一貫して否定的な意見を並べているのがお笑いコンビ爆笑問題の太田光だ。
『色彩を持たない~』について、太田は4月30日放送のラジオ番組『爆笑問題 カーボーイ』(TBSラジオ)の中で「人気を支えているのは、ファッションとして読む人たち」とブッタ斬った。太田も元は“春樹信者”だったというが、1987年の『ノルウェイの森』(講談社)以降は「クソつまらなくなった」(太田談)。
その後は事あるごとに批判的な見解を述べており、10年ほど前にも同ラジオ番組の中で「村上春樹の小説は中身がない。よくわからない。でも自分の好きな海外の小説家が“ムラカミは面白い”と言ってるから、わかんない自分が悪いのかもしれない。そのことで悩むこともある」と発言。
数年後には「あんなのは海外小説のパクリだ。見せかけだ。クソだ。村上、お前だよお前、お前が純文学のレベルを下げてるんだよ、バカヤロー」とまで言ってのけた。
こうした発言に、ハルキストは猛反発。太田も小説を出版していることから「少なくともおまえよりマシ」「才能の違いがわからないのか!」と大ブーイングだ。
その一方で、ハルキスト以外の読者からは、今回太田が言い放った「(村上作品の)人気を支えているのは、ファッションとして読む人たち」という言葉に対して「当たっている」「同感」という賛同の声も……。太田がブチ上げた“春樹論議”は今後も過熱しそうだ。