2013年6月22日、声優ファンの間に激震が走った。今年7月から放送開始するテレビアニメ『超次元ゲイム ネプテューヌ』(TOKYO MXほか)のイベント会場に、鈍器を持った男が乱入するという事件が起きた。
イベントや握手会などが頻繁に行われる声優業界は、声優とファンの距離が非常に近い。そのことから、同様の事件はたびたび起きている。
特にネット上での脅迫事件は後を絶たない。大型掲示板「2ちゃんねる」にて、平野綾に危害を加えると書き込みをしたり、水樹奈々やファンに対する「殺人予告」をした男が逮捕されたりしている。
男性声優も例外ではない。
「どの犯罪も、ファンの愛情が強すぎてストーカー化してしまった……というのが悲しいですよね。声優はイベント出演が多いので、馴染みのファンは、すぐに顔や名前を覚えてくれます。それゆえに『もしかしたら、自分も憧れの声優と付き合えるのではないか』なんて、淡い期待を抱いてしまうのかもしれません」(声優業界関係者)
この関係者は、声優たちが「公にならない、事件スレスレなファンからのストーカー行為を数多く経験している」とも語る。
「2011年には、戸松遥と入野自由のデート現場を隠し撮りし、ブログに公開するという、悪質な事件もありましたね。
昨年結婚説が浮上し、ファンに衝撃を与えた男性声優・小野大輔も、ファンの過剰な追っかけに頭を悩ませているという。
「小野は、出待ちして後をつけてくるファンが後を絶たないとかで、非常に悩んでいますよ。彼は車を使わずに電車移動をしているから、ファンも尾行しやすいのかもしれません。ファンとしては、うやむやになってしまった結婚説を、その目で確かめたいからなのでしょうが……」(別の声優業界関係者)
さらに、人気絶頂のさなかに事務所を立ち上げた、男性声優の森川智之や鈴村健一に至っては、ファンに“居場所”を特定されてしまっている。
「事務所の公式サイトで住所を公開しているから仕方ないのですが、夜中をすぎてもファンが事務所前で出待ちをしているそうですよ。彼らにとって事務所運営は“イベント”ではないので、対応する義務もなければ、対処するすべもない。
加熱する声優人気だが、ファンにも強いモラルが問われている。
※画像は『田中理恵写真集「彩リエ」』/学習研究社