日本ミステリー界の重鎮で、「日本一稼いでいる作家」ともいわれる西村京太郎。同じくその世界で“女王”と呼ばれていた故・山村美紗との“ただならぬ関係”は度々報じられているが、西村の妻をも巻き込んだいびつな三角関係は、今もなお繰り広げられているという。

 美紗は、夫と娘(山村紅葉)を持つ身ながら、西村と京都に豪邸を共同購入。渡り廊下でつながったその一軒家で、奇妙な同居生活を送っていたという。美紗が1996年に65歳で亡くなった後、西村氏は『女流作家』(2000年)『華の棺』(06年、ともに朝日新聞出版)と、美紗との関係をもとにした小説を発表している。

 美紗を失った西村は、子連れの年下女性Aさんと結婚し、京都から神奈川県・湯河原へ居を移すが、実は西村と美紗、そしてAさんは京都時代から微妙な三角関係にあったのだという。

「Aさんは現在70代で、京都時代から秘書として西村先生のもとで働いていた方なんです。例の豪邸には同居していなかったようですが、書く以外のことが何もできない西村先生を、美紗と一緒に支えていたといいます。

美紗とも仲が良く、当然2人の関係は知っていました」(出版関係者)

美紗が亡くなり、全てを承知の上で西村と結婚したAさんだが、やはり積もる思いはあるようだ。

「西村先生は、京都の豪邸の名義を美紗さんにあげていました。しかし美紗さんの死後、『思い出の場所として持っておきたい』と、購入時よりも高額で買い取ると美紗さんの夫に提案したそうです。結局、夫が拒否して実現しなかったらしいのですが、Aさんからしたら、面白くないでしょう。このように西村先生は、いまだにAさんの前で、美紗さんの思い出を頻繁に語るため、Aさんは知人と飲むと必ず『京太郎先生は私のことは愛していない』『愛しているのは美紗さんだけよ』と嘆くそうです。Aさんの西村先生への思いは深く、湯河原に西村京太郎記念館を作ったのも彼女。

『妻としてもっと認めてもらいたい』という気持ちが、酔うとこぼれるみたいです」(同)

ミステリーに包まれすぎた西村と美紗の間に完全に割り入ることは、誰にもできないということか……。

※画像は『華の棺』(朝日新聞出版)